[10.12 全日本ユース(U-18)決勝 横浜FMユース 7-1 磐田ユース 埼玉]

　得点王にはあと1点届かなかった。それでも試合後、その表情には笑顔が満ち溢れていた。横浜FMユースのFW関原凌河は1-0の前半9分、MF小野裕二からのサイドチェンジを左サイドで受けると、切り返しでマークを外し、右足を一閃。豪快なシュートをゴール上方へと突き刺した。

　関原のゴールでリードを広げたチームは3-0で試合を折り返す。「点差が開いていたし得点王も狙える」と意識したという関原は5-1の後半30分、左サイドの小野裕からのパスでPAへ進入すると左足シュートでゴールを破る。さらに34分にも左足シュートでゴールを奪いハットリックを達成。大会通算6得点とした関原は、得点ランキング首位の米子北高FW山本大稀の大会7得点まであと1点に迫った。
　ただ、この後ゴールは生まれず得点ランキング2位で大会を終了。「得点王とれなくて残念」と苦笑いしていたが、「決勝で3点を取れてうれしい」と決勝戦での快挙達成を素直に喜んでいた。

　プリンスリーグ関東、日本クラブユース選手権と連続で得点王に輝いているが、トップチームへの昇格は見送られた。それでも本人は「大学で結果を残してマリノスでトップチームに上がれるように頑張る」と宣言。年末のJユースカップの先にある来年、高校年代日本一の勲章をもって次のステージへと飛び込む。

(取材・文　吉田太郎)
高校サッカー・全日本ユース2009