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[高校選手権]2点ビハインドから7連続ゴール!東海大菅生が4強もぎ取る:東京A

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[10.18 全国高校サッカー選手権東京A大会準々決勝 堀越 2-7 東海大菅生 駒沢第2]

 東海大菅生が怒涛の7ゴールにより、00年度以来9年ぶりの全国高校サッカー選手権出場へ一歩前進した。東京都A大会準々決勝で堀越と対戦した東海大菅生は、2点を先取されながらもFW棚橋昂己(3年)のハットトリックの活躍などにより7-2で勝利。25日の準決勝へ進出した。

 キーマン・MF小泉研太(3年)を中心にDFライン裏のスペースを的確に突いてくる堀越の攻撃に崩され、前半9分、10分と連続失点を喫した東海大菅生。苦しい展開となったが、爆発力を備えた攻撃陣が12分、15分に連続ゴールを奪い難なく同点。すると32分には、MF梶原大の右CKをエースFW日置欣史(ともに3年)が頭で合わせて試合をひっくり返す。さらに37分には棚橋のスルーパスから日置が再びゴール。2点ビハインドだった試合は30分も経たないうちに2点リードに変わっていた。

 それでもチームは気を抜かなかった。同じ堀越と対戦した7月4日のT1リーグで、前半4-2とリードしながらひっくり返され、4-5で敗れた苦い経験があったからだ。だからこそ集中を欠かなかった東海大菅生イレブン。そしてゲームを左右する次の1点をその“タイガー軍団”がもぎ取る。後半4分、カウンターから右サイドを破ったMF大屋根雄介の右クロスをニアサイドへ詰めた棚橋が右足で決めて5-2。3点差に開いても闘志が全く萎えない堀越は左SB久保田潤(3年)の左クロスからFW萩原淳貴(3年)がゴールへ迫るもあと一歩でゴールならず。
 逆に東海大菅生は29分、細かいパスワークで左サイドを攻略するとMF武田卓(3年)のクロスを棚橋がこの日3点目となるゴールを奪い、4点差。勝利を決定付けると32分にも日置のシュートのこぼれ球をMF梅津匡希(3年)が頭で押し込みダメ押した。

 手塚弘利監督が「フリーの人間をつくり出すこと、そして詰まった局面を変える術を磨いてきた」と語る東海大菅生はサイドチェンジを有効に使い、スペースを作り出すと、乱れた堀越DFの傷口を開くかのように手薄となったサイドを打開してゴールを量産した。
 日置、ボランチの梶原、2年生CB寺前高博、GK島田賢太(3年)と縦のラインが安定し、攻撃力には爆発力を備える今年のチーム。手塚監督が「やられないと目が覚めない」と苦笑する立ち上がりの悪さに不安は残るが、今季3戦全敗の帝京との準決勝、そして決勝を制して国立への道を切り開く。

<写真>この日、ゴールを量産した東海大菅生・棚橋(背中)がチームメイトとゴールを喜ぶ

【特設】高校サッカー選手権2009
東京都大会特集

(取材・文 吉田太郎)

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