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[高校MOM100]矢板中央FW中田充樹(2年)_188cmの大型セカンドストライカー

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[高校サッカー マン・オブ・ザ・マッチ]
[11.3 全国高校サッカー選手権栃木県大会準々決勝 矢板中央 2-1 國學院栃木]

 PK戦突入かと思われた後半ロスタイム。これまでゴールに嫌われ続けた矢板中央FW中田充樹(2年)の前に、チャンスボールが届く。中田はワントラップすると、足を出してくるDF、飛び出してきたGKより一瞬早く、つま先でボールを突いて、最後の最後でゴールをこじ開けた。

 188cmの長身ながら、空中戦よりも地上戦を好み、ボールコントロールとスピードに長けるセカンドストライカーの中田は、この日も1.5列目の位置から、巧みなボールキープからゴールを狙い続けた。しかし、放つシュートは枠を外れたり、GKの好守に阻まれたり、ポストに弾かれたりと、ことごとくゴールに嫌われた。それでも彼は愚直なまでにゴールを目指し続けた結果、ロスタイムの歓喜を呼び込んだ。

 名門・真岡高校の近くに住む中田だが、Jユースからの誘いもある中で、矢板中央に進学した。昨年は中盤のポジションをこなすなど、マルチな能力を養い、さらに「去年は3年生がみんなうまくて、見習うところばかりで、本当にプラスになった」と、抜群の吸収力で、今年は大型のセカンドストライカーとして地位を確立した。
 「マークは厳しくなりますが、そういう中で戦っていかないといけない」。頼もしき2年生エースが、“タレント軍団”と評されていた昨年の先輩たちがなし得なかった選手権出場に導くゴールを狙う。

(取材・文 安藤隆人)

特設:高校サッカー選手権2009
連載:高校マン・オブ・ザ・マッチ

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