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[大学選手権]インフルで主力3人欠場の関西学院大、PK戦制す

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[12.20 全日本大学選手権1回戦 広島修道大0-0(PK3-4)関西学院大 熊谷陸上]

 第58回全日本大学サッカー選手権は20日、1回戦残り4試合を行い、関西学院大(関西1)と広島修道大(中国)の一戦は互いに決め手を欠き、延長戦を含めた110分間でも決着が付かず、0-0のままPK戦に突入。関西学院大がPK4-3で競り勝ち、23日の駒澤大との準々決勝進出を決めた。

 関西学院大はDF志田野雄一朗(4年)、MF阿部浩之(2年)、FW原田雅史(4年)がインフルエンザのため欠場。攻守の主軸3人を欠き、苦しい戦いを余儀なくされた。

 185cmのFW村井匠(3年)と182cmのFW山内一樹(1年)の長身2トップが前線で体を張るが、3バックの広島修道大はストッパー2人が厳しくマーク。中盤でも互いに激しいプレスのかけ合いとなり、なかなかボールが落ち着かず、ロングボールの蹴り合いという展開になった。

 関西学院大はボランチのMF桑野裕士(2年)がサイドにボールを展開しながら両サイドバックのオーバーラップを引き出し、いい形をつくったが、決定機には至らない。

 3-4-3の広島修道大はFW竹林慎吾(3年)、FW市川恵志(4年)、FW山本侑生(4年)の3トップにボールを集めるが、中盤をつくれないため、フォローの少ない独力突破が多く、連動した攻撃を見せられなかった。

 互いにチャンスらしいチャンスがないまま0-0で折り返した後半立ち上がり、広島修道大が立て続けに決定機をつくった。後半7分にはMF田中尚樹(4年)が鋭いミドルシュートを放つが、GK長井健輔(4年)が好セーブ。守護神の気迫の守りでピンチをしのいだ関西学院大は、運動量の落ち始めた広島修道大を徐々に押し込み、再び試合の主導権を握った。

 関西学院大は左MFの梶川諒太(2年)が前を向いてボールを持てる回数が増え、チャンスをつくり出す。後半27分には梶川のドリブルからMF村上達哉、村井と細かくパスがつながり、最後は村井がフィニッシュ。しかし、シュートはGKの正面に飛んだ。

 0-0のまま突入した延長戦では広島修道大の足が完全に止まり、関西学院大が一方的に攻め立てた。しかし、延長前半9分にFW持田和明(4年)が迎えたGKとの1対1は、GK吉田諭史(3年)が体を張ってセーブ。延長後半6分にもGKからのロングボールが相手のクリアミスを誘って村井が抜け出したが、シュートはゴール上に外してしまった。

 結局、試合は0-0のままPK戦にもつれ込む。後攻の広島修道大は1人目のFW佐藤文和(4年)がゴール上に外してしまい、失敗。先攻の関西学院大は5人目の村上のキックがGK吉田の好セーブに阻まれたが、広島修道大も5人目のDF兼重修(3年)がゴール左に外し、勝負あり。関西学院大がPK4-3で広島修道大を振り切り、準々決勝への切符を手にした。

<写真>PK戦を制した関西学院大イレブンは抱き合って喜ぶ

(取材・文 西山紘平)

特設:大学選手権09

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