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[総体]「プロになるため」東京から熊本・大津へ進学したMF葛谷主将が決勝アシスト

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[6.2 全国高校総体熊本県予選準決勝 大津高 1-0 東海大熊本星翔高 水前寺]

 東京の府ロクジュニアユースから「プロになるため」に九州の雄、大津高の門を叩いた。大津の10番、MF葛谷将平主将(3年)は父親が元日本代表MF風間八宏氏(現川崎F監督)と知人であったということから、風間氏と同じ筑波大出身の平岡和徳監督が指揮を執る大津で高校サッカー生活を送ることを決断。大津が数多くのプロ選手を輩出していることがその理由だった。「もうちょっと苦労するかなと思った。熊本弁にもすぐ慣れましたし」と東京から遠く離れた地での挑戦してきた葛谷は下級生時からレギュラーを掴み、今年は大黒柱としてシーズンをスタートさせている。

 昨年までのボランチからトップ下へ移行した今季。「元から攻撃が好き。自由にできる。相手の間でもらって、自分でドリブルしてシュートまでいくところが持ち味。自分は体が小さいので相手に当たらないようにプレーする」というMFは相手のプレスを苦にせずにボールを収め、逆を取り、左右両足から決定的な仕事をしてのける。存在感はタレント軍団・大津の中でもトップ。この日唯一生まれたゴールは葛谷のループパスからMF坂元大希が決めたものだった。

 高校選手権出場を逃した昨年。「昨年ももっとやらないといけなかった。前にいけなかった」と悔いが残っている。注目の集まる全国舞台で自分をどのくらい表現する事ができるか。それを試すチャンスを手にすることができなかった。今回の総体のひとつめの目標は全国進出。この日の前半は抜群の存在感を示し「きょうの前半は今までの3試合に比べて動けていたし、ボールに触ることができたと思う」と笑顔を見せたが、後半途中からはチームとともに失速して満足の行くプレーができなかった。「結果が必要」というMFは訪れたチャンスを逃さないように、まだまだ貪欲に成長を目指していく。

(取材・文 吉田太郎)

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