[総体]セットプレーから一撃!青森山田が広島皆実を撃破し9年ぶり4強
[8.6 全国高校総体準々決勝 青森山田高1-0広島皆実高 韮崎中央公園芝生広場]
青森山田高(青森)は準々決勝で広島皆実高(広島)に1-0で競り勝ち、準決勝進出を決めた。全国高校総体での4強入りは、優勝した05年大会以来、9年ぶり。7日の準決勝では東福岡高(福岡)と対戦する。
セットプレーで膠着状態を打ち破った。スコアレスで迎えた前半20分、青森山田はMF岸本悠生(3年)の左CKにDF菊池流帆(3年)が競り合い、DFに当たってこぼれたボールをFW丹代藍人(3年)が左足で押し込んだ。
1点ビハインドとなった広島皆実はその後もなかなかチャンスをつくれず、前半27分に早くも動く。FW藤井敦仁(1年)に代えてFW梶原亮(3年)を投入。縦関係の2トップでトップ下の役割を担った背番号10は高い位置で起点となり、徐々にリズムをつくり出した。
後半11分には青森山田のGKとDFがお見合いしたところをMF丸川太誠(3年)が突くが、シュートはDFが体を張ってブロック。広島皆実は選手交代とともにシステムも変えながら反撃の糸口を探ったが、青森山田も186cmの菊池とDF常田克人(2年)という長身CBコンビがことごとく跳ね返した。
青森山田は後半33分、MF山下優人(3年)の右CKから菊池がGK竹内雄飛(3年)に競り勝ってヘディングでゴールネットを揺らすが、竹内に対するファウルを取られ、ノーゴール。広島皆実は終盤、CBのDF北尾涼(3年)を前線に上げるパワープレーに出たが、後半アディショナルタイム、左クロスを流し込んだ梶原のシュートもオフサイドの反則を取られ、そのままタイムアップを迎えた。
1-0で逃げ切った青森山田の黒田剛監督は「鎧と兜、盾だけではサッカーは勝てない。剣も持っていないといけない。(失点)ゼロでいきながらも、攻める気持ちを忘れないように(ハーフタイムに)指示した」と、1点リードで折り返した後半も守りに入ることなく、同時に守備でも高い集中力を保ち続けた選手たちを称えた。
準決勝の相手となる東福岡とは、今年3月のサニックス杯国際ユース大会の5位6位決定戦でも対戦し、0-2で敗れている。黒田監督が「高校年代では頭一つ抜けている」と評する東福岡。今大会でも準々決勝までの4試合で19ゴールを量産し、圧倒的な攻撃力を見せつけている。
「サニックス杯では体格から違った。そこに負けないように体幹トレーニングもしてきたし、今の時点でどれぐらい勝負できるか。力試しのつもりで胸を借りたい。失うものはないし、チャレンジャーの気持ちで戦いたい」。黒田監督は相手をリスペクトしながらも「リスタートはチャンスになる。サッカーは流れの中だけではない」と、虎視眈々と勝機を探っている。
(写真協力『高校サッカー年鑑』)
(取材・文 西山紘平)
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【特設ページ】高校総体2014
青森山田高(青森)は準々決勝で広島皆実高(広島)に1-0で競り勝ち、準決勝進出を決めた。全国高校総体での4強入りは、優勝した05年大会以来、9年ぶり。7日の準決勝では東福岡高(福岡)と対戦する。
セットプレーで膠着状態を打ち破った。スコアレスで迎えた前半20分、青森山田はMF岸本悠生(3年)の左CKにDF菊池流帆(3年)が競り合い、DFに当たってこぼれたボールをFW丹代藍人(3年)が左足で押し込んだ。
1点ビハインドとなった広島皆実はその後もなかなかチャンスをつくれず、前半27分に早くも動く。FW藤井敦仁(1年)に代えてFW梶原亮(3年)を投入。縦関係の2トップでトップ下の役割を担った背番号10は高い位置で起点となり、徐々にリズムをつくり出した。
後半11分には青森山田のGKとDFがお見合いしたところをMF丸川太誠(3年)が突くが、シュートはDFが体を張ってブロック。広島皆実は選手交代とともにシステムも変えながら反撃の糸口を探ったが、青森山田も186cmの菊池とDF常田克人(2年)という長身CBコンビがことごとく跳ね返した。
青森山田は後半33分、MF山下優人(3年)の右CKから菊池がGK竹内雄飛(3年)に競り勝ってヘディングでゴールネットを揺らすが、竹内に対するファウルを取られ、ノーゴール。広島皆実は終盤、CBのDF北尾涼(3年)を前線に上げるパワープレーに出たが、後半アディショナルタイム、左クロスを流し込んだ梶原のシュートもオフサイドの反則を取られ、そのままタイムアップを迎えた。
1-0で逃げ切った青森山田の黒田剛監督は「鎧と兜、盾だけではサッカーは勝てない。剣も持っていないといけない。(失点)ゼロでいきながらも、攻める気持ちを忘れないように(ハーフタイムに)指示した」と、1点リードで折り返した後半も守りに入ることなく、同時に守備でも高い集中力を保ち続けた選手たちを称えた。
準決勝の相手となる東福岡とは、今年3月のサニックス杯国際ユース大会の5位6位決定戦でも対戦し、0-2で敗れている。黒田監督が「高校年代では頭一つ抜けている」と評する東福岡。今大会でも準々決勝までの4試合で19ゴールを量産し、圧倒的な攻撃力を見せつけている。
「サニックス杯では体格から違った。そこに負けないように体幹トレーニングもしてきたし、今の時点でどれぐらい勝負できるか。力試しのつもりで胸を借りたい。失うものはないし、チャレンジャーの気持ちで戦いたい」。黒田監督は相手をリスペクトしながらも「リスタートはチャンスになる。サッカーは流れの中だけではない」と、虎視眈々と勝機を探っている。
(写真協力『高校サッカー年鑑』)
(取材・文 西山紘平)
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