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[MOM1425]久御山GK佐藤由維斗(3年)_PK2本ストップ!“自分が止めて、決めて、勝つ”

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[高校サッカー・マン・オブ・ザ・マッチ]
[8.3 全国高校総体1回戦 桐光学園高 2-2(PK4-5)久御山高 みきぼうパークひょうご第2球技場]

 1回戦最注目の好カードは2-2でPK戦へ突入した。後攻の久御山高は2人目が外してしまうが、続く桐光学園高の3人目をGK佐藤由維斗が左へ跳んでストップする。そして佐藤は4-4で迎えた6人目のキックを右へ跳んで完璧なセーブ。すると、「オレ蹴るつもりはなかったんですけど、『蹴れ』ってみんなに言われて」6人目のキッカーとしてペナルティスポットに向かった佐藤は、右足シュートをゴール右隅へ決めて熱戦に終止符を打った。

 普段の練習からPKを蹴っていた佐藤は「自分が止めて、自分が決めて勝つ」ことを宣言していたという。その言葉を覚えていた仲間たちに促されて、大一番で思い描いていた通りに「止めて、決めて」勝利をもたらした。0-2から2-2まで追いついてくれた仲間たちの期待に応えるビッグセーブ。「自分のことを信じて、思い切って行こうと思っていた」というGKが主役となった。

 佐藤はPK戦だけのヒーローではない。この日は前半15分、26分に相手のU-18日本代表FW小川航基主将に最終ラインが破られ、決定的なシュートを打たれた。だが、いずれも佐藤がビッグセーブ。この後、守りが攻略されて小川に2ゴールを許したものの、次決められると勝負が決まるという状況で3点目を許さず。ここで守護神が踏ん張ったことが、間違いなく白星を引き寄せた。

 小川について「めちゃくちゃ上手かったし、スピード速くて」と驚く佐藤だが、その一方で「相手は日本代表で止めようかなと。上手い選手のシュート止めたら自信になるので向かって行こうと思っていた」。ゲーム中の“有名人”のシュートを止めたことによって守護神は自身を勢いづかせることにも成功していた。

 大一番を制した久御山だが、2回戦の対戦相手は湘南内定MF神谷優太や仙台内定CB常田克人擁する青森山田高。初戦でチームを救った守護神は「きょうの試合は切り替えて、忘れて、あすいい相手とできるので楽しんでやりたい」。2回戦でも強豪校の前に久御山の守護神が立ちはだかる。

(取材・文 吉田太郎)
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