[MOM1431]東福岡GK脇野敦至(3年)_白星引き寄せたビッグセーブ!U-17代表GKが大一番で完封勝利
[高校サッカー・マン・オブ・ザ・マッチ]
[8.7 全国高校総体準々決勝 東福岡高 1-0 履正社高 三木総合防災公園第2陸上競技場]
試合中に1度か2度訪れる決定的なシーン。そこを抑えられるかどうかで勝敗が変わってくる。この日の東福岡高は、その決定的なピンチを、同日発表されたU-17日本代表チェコ遠征メンバーにも選出されたGK脇野敦至(3年)がストップして、試合の流れが傾くのを阻止した。そして我慢して戦った前回王者は後半24分に交代出場のFW餅山大輝が決めた決勝ゴールによって1-0で勝利。守護神のビッグセーブが白星を引き寄せた。
後半8分、履正社高は左サイドからのパスを中央でダイレクトで落とし、角度をつけて飛び込んできたFW林大地が抜け出す。だが、東福岡GK脇野が1対1からのシュートを「ああいう練習は日ごろからやってきているんで、前に出てコースを限定すればいけると思った」と左足に当ててストップする。
前半半ばから相手にシュート数を増やされていた中、ポストに救われるシーンもあったが、「一本止めたら自分的にも乗ってくる。本当はシュート打たせたらいけないんですけど、ある程度コース限定した中でやっていた」この日は無失点。前半28分にはMF田中駿汰の右足ミドルを横っ飛びでセーブし、後半にもサイドを抜け出した相手のラストパスに反応してキャッチするなど、ここぞの場面での集中力と反応の速さが光った。
「去年は3回戦が一番苦しくて、(あの試合を守り切ったことで)自分も花開いたというところだった。きょうもそういうゲームになると思って集中した」。優勝GKとなった昨年の全国総体では3回戦の山梨学院高戦でチームは苦戦。だが、1-0の試合終盤に相手のPKを脇野がセーブしてチームは難関を突破し、日本一への弾みをつけた。今年連覇するために、大一番となる感覚を持っていた履正社戦で、自分のビッグセーブも含めて勝ったことを脇野は素直に喜んでいた。
高く跳ね上がったボールに合わせられずにミスしたシーンがあり、本人は持ち味であるパントキックの精度にも不満顔。それでも準々決勝までの2試合で3失点して中学時代の恩師から「無失点で終わらないとチームとして苦しくなるし、自分としてもいい評価にならないから、あす無失点で終われるように」という指摘に応える無失点勝利を果たした。「次もゼロに抑えてしっかり決勝行って、決勝でもゼロに抑えて優勝したい」と脇野。大会が佳境を迎える中、世代屈指の実力派GKの存在感が増してきた。
(取材・文 吉田太郎)
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【特設ページ】高校総体2015
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試合中に1度か2度訪れる決定的なシーン。そこを抑えられるかどうかで勝敗が変わってくる。この日の東福岡高は、その決定的なピンチを、同日発表されたU-17日本代表チェコ遠征メンバーにも選出されたGK脇野敦至(3年)がストップして、試合の流れが傾くのを阻止した。そして我慢して戦った前回王者は後半24分に交代出場のFW餅山大輝が決めた決勝ゴールによって1-0で勝利。守護神のビッグセーブが白星を引き寄せた。
後半8分、履正社高は左サイドからのパスを中央でダイレクトで落とし、角度をつけて飛び込んできたFW林大地が抜け出す。だが、東福岡GK脇野が1対1からのシュートを「ああいう練習は日ごろからやってきているんで、前に出てコースを限定すればいけると思った」と左足に当ててストップする。
前半半ばから相手にシュート数を増やされていた中、ポストに救われるシーンもあったが、「一本止めたら自分的にも乗ってくる。本当はシュート打たせたらいけないんですけど、ある程度コース限定した中でやっていた」この日は無失点。前半28分にはMF田中駿汰の右足ミドルを横っ飛びでセーブし、後半にもサイドを抜け出した相手のラストパスに反応してキャッチするなど、ここぞの場面での集中力と反応の速さが光った。
「去年は3回戦が一番苦しくて、(あの試合を守り切ったことで)自分も花開いたというところだった。きょうもそういうゲームになると思って集中した」。優勝GKとなった昨年の全国総体では3回戦の山梨学院高戦でチームは苦戦。だが、1-0の試合終盤に相手のPKを脇野がセーブしてチームは難関を突破し、日本一への弾みをつけた。今年連覇するために、大一番となる感覚を持っていた履正社戦で、自分のビッグセーブも含めて勝ったことを脇野は素直に喜んでいた。
高く跳ね上がったボールに合わせられずにミスしたシーンがあり、本人は持ち味であるパントキックの精度にも不満顔。それでも準々決勝までの2試合で3失点して中学時代の恩師から「無失点で終わらないとチームとして苦しくなるし、自分としてもいい評価にならないから、あす無失点で終われるように」という指摘に応える無失点勝利を果たした。「次もゼロに抑えてしっかり決勝行って、決勝でもゼロに抑えて優勝したい」と脇野。大会が佳境を迎える中、世代屈指の実力派GKの存在感が増してきた。
(取材・文 吉田太郎)
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