[8.9 全国高校総体決勝 東福岡高 1-1(PK6-5)市立船橋高 ノエスタ]

　東福岡高の右SB林雄都(3年)は決勝戦終了後、優勝したことへの喜びよりも、悔しさを募らせていた。今大会は四日市中央工高との初戦、そして履正社高との準々決勝で先発出場。だが、準決勝の立正大淞南高戦、決勝の市立船橋高戦では先発としてピッチに立つことができず。日本一を獲得した全国総体は「できなかったことが多くて、最終的にスタメンも外れて、悔しかった」大会となった。

　特に出場機会のなかった準決勝ではチームを盛り上げなければいけない存在が、悔しさから切り替えることができず、役割を果たすことができなかったという。それがまた自分自身への反省材料となった。決勝もベンチスタート。それでも、決勝ではベンチからムードをつくり、負傷したSB福重達也に代わって後半11分から出場機会を得ると、持ち味のハードワーク、献身的なランニングで奮闘した。「きょうは切り替えて盛り上げることに徹していたら、チャンスが来たんであとは頑張るだけでした」。チームの勢いを最後まで持続させて優勝に貢献した。

　今後は全国総体で守ることのできなかったポジションを奪い返すことからのスタートになる。「結構波が激しくて自分スタメンで出たり、出なかったりなのでもっと練習から意識してしっかりとポジションを取り返していきたいと思います」。パフォーマンスを安定させて、もう一度信頼を勝ち取る。

(取材・文　吉田太郎)

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