[総体]「3年目でやっと」決めた初ゴール!注目FW岩崎悠人の新たな挑戦ゴールに結びつく
[7.27 全国高校総体1回戦 岡山学芸館高 0-3 京都橘高 東広島運動公園陸上競技場]
「3年目でやっと」決めることのできた全国初ゴール。京都橘高のU-19日本代表FW岩崎悠人主将(3年)がその才能と挑戦して磨いてきた力を発揮し、試合を決め、そして会場を沸かせた。
J6クラブが争奪戦を繰り広げる高校ナンバー1ストライカー。U-19日本代表の内山篤監督と木村康彦コーチも来場して視線を注ぐ中、注目FWは試合開始からフルスロットルで岡山学芸館高ゴールを目指した。「1回戦なんでそこは勢い持っていかないと相手に飲まれるんで、きょうはどんどん前から行こうということは意識していました」。マークを受けながらもボールを持てば、サイドからゴール方向へ迫力十分のドリブル。会場に集まった多くの観衆はそこから何を起こしてくれるのか期待していたが、彼の突破は最終ラインで止められてしまう。息を飲むような攻防から2度、3度と沸いたのは岡山学芸館高スタンドだった。
それでも岩崎は怯まない。例え止められても、繰り返し、繰り返しチャレンジ。「彼の良さ。心と体の強さは消したくない。残したまま次のステージでパフォーマンスを」と米澤一成監督は説明していたが、ここで逃げずに仕掛けていく姿勢、そしてそれを実行させるスピードと馬力、体力が彼の評価をまた高めている。
事実、岩崎は折れたままでは終わらなかった。コーナー付近に追い込まれてもDFを強引に剥がしてゴール方向へ突進。また一瞬でもマークが外れれば、FW堤原翼とのコンビでシュートを打ち込んだ。そして前半29分、それまでスペースへ流れるランニングの多かった岩崎に代わり、堤原が右サイドのスペースを突く。そして折り返しに反応したのは岩崎だった。右足ダイレクトで叩かれた一撃は見事にゴール左隅を破り、先制点となった。
圧倒的な回数を動き出しできるのは岩崎の才能。だが、この日の岩崎からはチャンスメークのために動き出しを繰り返すのではなく、時に動き出しを自制して、ゴールを奪うために中央で勝負する狙いを持っているように映った。その点について岩崎は「きょう起点つくるためにサイドに流れるランが多かったんですけど、3年になって結果残さないといけないという責任感と同時に真ん中でプレーするというアクション、質というのも求めてきました。真ん中でプレーする回数が増えて点を取れる気がしています」。パートナーの堤原との阿吽の呼吸がもたらした部分も大きかったが、中央で勝負した岩崎のファインゴールが均衡を破った。
昨年の高校サッカー界を代表するストライカーであり、現在、U-19日本代表のエースストライカーを務めるFW小川航基(桐光学園高→磐田)は高校3年時にチャンスメークする部分を自重し、中央で勝負する決意を固めてからゴール量産体勢に入った。もちろん小川とはタイプもチームから求められている部分も違うだろうが、実際にプリンスリーグ関西の開幕6試合で10ゴールを叩き出すなど、中央で勝負する姿勢を高めた岩崎は求めているゴール数を確実に増やしている。決してハットトリックすることでも、得点王を取ることだけを目指している訳でもない。チームが勝つために欲しい結果。「結果ですね。とにかく(勝ち上がって)試合数を増やしたい。自分個人としても、チームとしても結果を残すことが大事」。この日、先制点に加えて、3点目の絶妙アシストやDF3人を力でねじ伏せて見せたボールキープ、高速ドリブルなど何度も会場を沸かせた岩崎はまずは謙虚に目指していた初戦突破の目標をクリア。先を見過ぎることなく、次は2回戦突破に集中する。
(取材・文 吉田太郎)
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【特設ページ】高校総体2016
「3年目でやっと」決めることのできた全国初ゴール。京都橘高のU-19日本代表FW岩崎悠人主将(3年)がその才能と挑戦して磨いてきた力を発揮し、試合を決め、そして会場を沸かせた。
J6クラブが争奪戦を繰り広げる高校ナンバー1ストライカー。U-19日本代表の内山篤監督と木村康彦コーチも来場して視線を注ぐ中、注目FWは試合開始からフルスロットルで岡山学芸館高ゴールを目指した。「1回戦なんでそこは勢い持っていかないと相手に飲まれるんで、きょうはどんどん前から行こうということは意識していました」。マークを受けながらもボールを持てば、サイドからゴール方向へ迫力十分のドリブル。会場に集まった多くの観衆はそこから何を起こしてくれるのか期待していたが、彼の突破は最終ラインで止められてしまう。息を飲むような攻防から2度、3度と沸いたのは岡山学芸館高スタンドだった。
それでも岩崎は怯まない。例え止められても、繰り返し、繰り返しチャレンジ。「彼の良さ。心と体の強さは消したくない。残したまま次のステージでパフォーマンスを」と米澤一成監督は説明していたが、ここで逃げずに仕掛けていく姿勢、そしてそれを実行させるスピードと馬力、体力が彼の評価をまた高めている。
事実、岩崎は折れたままでは終わらなかった。コーナー付近に追い込まれてもDFを強引に剥がしてゴール方向へ突進。また一瞬でもマークが外れれば、FW堤原翼とのコンビでシュートを打ち込んだ。そして前半29分、それまでスペースへ流れるランニングの多かった岩崎に代わり、堤原が右サイドのスペースを突く。そして折り返しに反応したのは岩崎だった。右足ダイレクトで叩かれた一撃は見事にゴール左隅を破り、先制点となった。
圧倒的な回数を動き出しできるのは岩崎の才能。だが、この日の岩崎からはチャンスメークのために動き出しを繰り返すのではなく、時に動き出しを自制して、ゴールを奪うために中央で勝負する狙いを持っているように映った。その点について岩崎は「きょう起点つくるためにサイドに流れるランが多かったんですけど、3年になって結果残さないといけないという責任感と同時に真ん中でプレーするというアクション、質というのも求めてきました。真ん中でプレーする回数が増えて点を取れる気がしています」。パートナーの堤原との阿吽の呼吸がもたらした部分も大きかったが、中央で勝負した岩崎のファインゴールが均衡を破った。
昨年の高校サッカー界を代表するストライカーであり、現在、U-19日本代表のエースストライカーを務めるFW小川航基(桐光学園高→磐田)は高校3年時にチャンスメークする部分を自重し、中央で勝負する決意を固めてからゴール量産体勢に入った。もちろん小川とはタイプもチームから求められている部分も違うだろうが、実際にプリンスリーグ関西の開幕6試合で10ゴールを叩き出すなど、中央で勝負する姿勢を高めた岩崎は求めているゴール数を確実に増やしている。決してハットトリックすることでも、得点王を取ることだけを目指している訳でもない。チームが勝つために欲しい結果。「結果ですね。とにかく(勝ち上がって)試合数を増やしたい。自分個人としても、チームとしても結果を残すことが大事」。この日、先制点に加えて、3点目の絶妙アシストやDF3人を力でねじ伏せて見せたボールキープ、高速ドリブルなど何度も会場を沸かせた岩崎はまずは謙虚に目指していた初戦突破の目標をクリア。先を見過ぎることなく、次は2回戦突破に集中する。
(取材・文 吉田太郎)
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