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冷静に、正確にゴール射抜くファインショット。関東一の1年生MF佐藤が市船から追撃ゴール

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関東一高の1年生MF佐藤誠也。(写真協力=高校サッカー年鑑)

[8.2 総体準々決勝 関東一高 1-2 市立船橋高 ひとめぼれスタジアム宮城]

 後半立ち上がりの2失点を取り戻すべく、攻め返した関東一高を1年生MFがゴールで勢い付けた。後半9分、関東一は敵陣でインターセプトすると、FW重田快(3年)が右サイドで粘ってキープ。そして中央へ折り返すと、走り込んだ1年生MF佐藤誠也がPA外側から右足ダイレクトシュートをゴール右隅へ突き刺した。

 ゴールポストの右側から巻くように右隅を狙った一撃は、市立船橋高の注目GK長谷川凌(3年)をしても弾き出すことができなかった。「高い位置に入った時にショートカウンターで中盤の選手がどれだけ速く前に行けるか。上手くスペースが開いていたのでそこに呼び込むことができて、シュートのタイミングも合っていて冷静に打つことができました」と佐藤。5割以上の高い確率でシュートをフカしてしまうのではないかと思われるほど難易度の高いシュートだったが、1年生は冷静に、また正確にゴールを射抜いて見せた。

 佐藤は神村学園高との2回戦に続くゴール。「自分はパスとかシュートとかを特長にしている。そこは自信にしています」という1年生MFにとっては自信をつけるインターハイとなったようだ。全国優勝9回の名門・市立船橋相手にも「頭の回転の部分、シュート」は通用する手応えを掴むことができたという。

 だが、チームは佐藤のゴール後、相手ゴールを脅かしながらも2点目を奪うことができずに準々決勝敗退。ゴールを決めた3分後に交代した佐藤は、もっとレベルアップしなければ選手権で勝つことはできないと感じていた。試合後、長いミーティング後に姿を現した佐藤は「(小野監督から)まだまだっていうことを言われました。他にメンバーに入れなかった選手ももっと伸びてくると言っていましたし、チーム内の競争に勝たないとメンバーに入れないと言われました」。

 もちろん、自分が安泰だとは思っていない。身体の強さ、精度の部分など課題となった部分、そして強みももっともっと貪欲にレベルアップさせて、冬に再び全国大会で輝く。

(取材・文 吉田太郎)
●【特設】高校総体2017

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