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強烈リベンジ!大津CB吉村が前回得点王とのU-18代表対決で完封勝利!

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見応えのあった大津高CB吉村仁志(左)と前橋育英高FW榎本樹のU-18代表マッチアップ

[8.8 総体2回戦 大津高 3-0 前橋育英高 鈴鹿]

 対戦した前橋育英高の前線には自身よりも6cm身長の高いU-18日本代表FW榎本樹(3年)がそびえ立っていた。前回大会得点王で、選手権決勝で決勝点を決めているFWは今年のインターハイの有力な得点王候補。大津高のU-18日本代表CB吉村仁志(3年)は3月のサニックス杯で対戦し、その際は自慢の空中戦で先に触られることが多かったのだという。

 前日の1回戦を突破したことで因縁の相手との再戦が決定。「昨日勝った時からずっとリベンジしようと思っていた」という吉村が、空中戦で互角以上に渡り合って見せた。ボールに正面から向かって跳ぶことができるという利点があるとは言え、制空権を握り、リベンジしたと言い切って良いほどのプレーで完封勝利。本人も「カバーリングはしてくれるから、『競り合いだけ勝つ』という気持ちで行って結構先に触られたので良かった」と微笑んでいた。

 高さとスピードを兼ね備えたCBは榎本とのエアバトルに加え、サイドから仕掛けてくる相手アタッカーとの1対1でも強さを発揮した。トレーニングではまだまだ雑になる部分もあるようだが、観衆の前で集中していたこの日は攻略困難なDFに。視察したU-19日本代表の影山雅永監督の前で猛アピールした。

 代表へのアピールも意識もしていた。6月のU-18日本代表ポルトガル遠征にはチームメートのMF水野雄太とともに選ばれたが、8月のSBS杯で吉村だけ落選。「(水野)雄太が選ばれて、自分が選ばれなくて、逆に榎本が選ばれてあそこで負けていたら選ばれることは一生ない。影山さんの前で勝てば自分の自信に繋がる」という強い思いも持って戦ったことが結果に繋がった。

 目標は全国制覇。「自分たちの目標は全国制覇。失点しなければ前が獲ってくれて勝てるので、後ろはゼロで行こうとずっと言っている。ゼロで行ったら(日本一が)確率的にも上がってくる。意地でも守っていきたい」。この日、リベンジを果たしたCBは、目の前の試合全てを守り抜いて、大津に初の日本一をもたらす。

(取材・文 吉田太郎)
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