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[MOM3480]中京MF桑原柊斗(3年)_「自分が勝たせる」こと誓うMF。一撃で流れ傾け、全国導く

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後半2分、中京高MF桑原柊斗が先制ゴール

[高校サッカー・マン・オブ・ザ・マッチ]
[6.5 インターハイ岐阜県予選決勝 中京高 3-0 県岐阜商高 長良川球技メドウ]

 チームが苦しい時に結果を残した。0-0の後半2分、中京高MF桑原柊斗(3年=サンフレッチェ広島Jrユース出身)はFW井上大舞(3年)とのパス交換で右サイドから中央へ潜り込むと、そのまま左足シュートでニアサイドを破った。

 打った同時に、ゴールを確信。「良い感じで落としが来たのであとはちょっと運んであの時シュートしか見えていなかったです。打った瞬間入ったかなと思いました」。前半は人数を掛けて前を塞いできた県岐阜商高守りを攻略できずに焦燥していたというが、注目MFは一撃でチームの期待に応え、試合の流れを大きく傾けた。

「自分のプレーは相手の嫌な嫌なポジションを取って、前を向いて、そこからのスルーパスとか、ゴールだったり、相手の嫌がることができるのが特長」と桑原。それをピッチで表現できなければ、「自分が出ている意味はない」と言い切るほどこだわりを持ってプレーしている。

 1年時からプリンスリーグ東海に出場するなど期待されてきたが、昨年はチームを勝たせることができなかった。だが、「基礎・基本とか磨いて、練習後とかやってきましたし、シュートのところもこだわってきました。チームのために、自分が勝たせてやるくらいの気持ちで今年はやっています」という桑原は、その強い思いと努力の成果をピッチで表現している。

 帝京大可児高との準決勝では同点ゴールを決め、決勝では先制点。「チームがキツイ時に決められたのは成長かなと思いましたし、チームを助けられたかなと思います」。全国大会でも結果を残してチームを助けるつもりだ。

 広島Jrユース時代はすでに広島トップチームデビューを果たしているFW棚田遼らとチームメート。チームはクラブユース日本一に輝いたが、桑原は十分な活躍をすることができず、ユースチームへ昇格することができなかった。悔しさをバネに取り組んできた桑原は、「拾ってくれた」という福留直人総監督への感謝も込めて、インターハイで走り、戦い、ゴール・アシストを決めて再び中京を勝たせる。

(取材・文 吉田太郎)
●【特設】高校総体2021

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