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東山のC大阪内定MF阪田澪哉、今夏に結果を残して「楽しみやなと思われる選手に」

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東山高の10番MF阪田澪哉が右サイドからゴールへ迫る

[7.9 高円宮杯プリンスリーグ関西2部第1節 東山高 1-1 奈良育英高 東山高G]

 J内定の高速アタッカーが求めるのは高校生には止められない、そしてゴール、アシストでチームを勝たせるプレーヤーだ。東山高(京都)のMF阪田澪哉(3年=宇治FCジュニアユース出身)は、今年3月に23年シーズンからのセレッソ大阪加入内定。U-17日本高校選抜、日本高校選抜、U-18日本代表候補にも選出され、全国大会や選抜活動でも縦への抜群の突破力と、ゴール前へ鋭く飛び出しての得点力を発揮している。新シーズンも、プリンスリーグ関西2部で4得点。インターハイ予選は決勝でハットトリックを達成してチームを全国大会へ導いている。

 チームの好調とともに自身も結果を出していたが、ここへ来て3試合未勝利。奈良育英高戦の前半、阪田は絶妙な抜け出しでGKと1対1となりながら、相手の動きを見て放った右足シュートをポストに当ててしまう。

 また、前半途中に相手の足が腿に入り、思うようなパフォーマンスができず後半途中交代。抜群のスピードで相手の脅威にはなっていたものの、「点を獲ってチームを勝たせないといけないのに、1対1を外してしまったり、プレーでチームを引っ張ることをこの3試合できていない」と唇を噛んだ。

 本人は自身の性格面について、「全然子供なので、プロに行くという意識をもっと持ってやっていかないといけない。これから(空回りしているとか)言っていられない世界に入るので」と指摘する。普段通りにプレーしているつもりでも、勝ちたい、決めたい、という思いが強すぎてやや空回りしているところがあると自己分析。プロ入りが決まり、対戦チームのマークがより厳しくなる中でもチームを勝たせる力を身に着けなければならない。

「相手の自分に対するマークとか変わったので、その中で自分やらないと、という意識はあって、それが空回りしちゃう部分もあるけれど、コントロールしないといけない。(個人、チームが)できない時にどう変えていくか、というところができていない」と引き締めていた。

 阪田はより活躍するために、メンタル面とフィジカル面の改善や、よりチームのパスワークに絡む力を求めている。そして、「このチームを日本一に。自分が勝たせる選手にならないといけない。ボール入ったらアシストや、絶対に点獲れるというのは目指しています。高校の中で止められたりしていたら、プロでは絶対に無理なので、高校生を絶対に抜いたり、負けないというのは意識しています」。半月後にスタートするインターハイでその姿になれるように、長所を少しでも伸ばして全国大会に臨む。

 阪田は「J1で強いっていうのが一つですけれども、(クラブから)自分の将来のことを話して下さって、ここでやれば自分は上手くなるし、もっとレベルアップするために決めました」という理由でC大阪へ進むことを決意。そのサポーターも注目する中でのインターハイだ。

「結果出しているところは見て欲しいですし、色々試合を見てくれる機会があると思うんですけれども、楽しみやなと思われる選手になりたい」。互いに勝ち上がれば、同じくC大阪内定の神村学園高(鹿児島)MF大迫塁(3年)と準決勝で対戦する組み合わせ。この夏、高校選抜の活動で仲良くなったというレフティーとともに圧倒的な活躍を見せ、C大阪のサポーターに「楽しみやな」と思わせる。

(取材・文 吉田太郎)
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