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[早スポ]劇的勝利で前期リーグ戦を折り返す

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[早稲田スポーツ ゲキサカ版]

 関東大学リーグ戦(リーグ戦)の前期最終節。首位で折り返すために勝利が最低条件だった早大は、国士大と対戦した。互いに多くの好機を作り、早大が点を奪うも2度追いつかれる厳しいゲームとなったが、試合終了間際にMF近藤貴司(2年=三菱養和SCユース)のゴールで勝ち越し、3-2と劇的勝利を収めた。

 序盤は自陣に攻め込まれ、なかなかシュートまで持っていくことができない。国士大に流れを掴まれるかと思われたが、19分にMF島田譲(4年=鹿島ユース)からのロングボールを近藤貴が受け、MF近藤洋史(2年=名古屋U-18)とのワンツーで繋いだボールを、最後はFW榎本大希(3年=横浜FMユース)が右足で合わせて先制。少ないチャンスをものにした早大だったが、その後は決定的な場面を作れずに一進一退の展開となる。その中で40分、CKからヘディングで合わせられ失点を許し、1-1で前半を折り返した。

 後半は早い時間帯に試合が動いた。50分、近藤洋からのパスをFW上形洋介(2年=早稲田実業高)が落とし、榎本がこの日2点目となるゴールを挙げる。だがその4分後に、自陣左サイドを崩され、2-2と再び同点に追いつかれる。64分には絶好の位置でFKを得るも、島田のシュートはバーに直撃。流れが良い中であと一歩決めきれない中、ミスからGKと1対1つくられるなど決定機を与えるが、必死の守備で失点を免れる。なんとしても勝ち点3が欲しい早大は、途中出場したFW宮本拓弥(1年=流通経大柏)のパワープレーも戦力に加え、果敢に攻撃を仕掛ける。そして迎えた90分、インターセプトからDF三竿雄斗(3年=東京Vユース)が、相手DFに囲まれながらも強引に左サイドを突破。そのクロスに近藤貴が飛び込み、待望の勝ち越しゴールを奪う。安定しない試合展開の中で、3-2と見事な勝利を飾った。

 前期リーグ戦を闘い終えた早大。「悪い流れでも勝ちきることができるのがことしのチームの強み」(DF菅井順平、4年=浦和ユース)という言葉の通り、一つひとつの試合で着実に勝ち点を積み重ねてきた。アミノバイタルカップでは初代チャンピオンに輝き、勝負強さを見せつけた。7月4日には早慶定期戦が控えている。昨季は逆転負けを喫し、史上初の3連敗となった。しかし、今季の早大には勝利を期待させるものがある。選手たちも、「絶対に勝たなくてはならない」(榎本)と口をそろえる。国立競技場という大舞台で、今季の早大の強さを見せてほしい。

[写真]2得点の活躍をみせた榎本

(取材・文 早稲田スポーツ 田中絢)
(写真 佐藤匠、久保沙織)

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