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城西国際大・小山監督、選手の帝京平成大戦後のコメント

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[11.4 千葉大学2部L第9節 城西国際大5-0帝京平成大 城西国際大G]

 平成24年度千葉県大学サッカーリーグ秋期 2部リーグは4日、第9節を「PRINCE TAKAMADO MEMORIAL SPORTS PARK(高円宮殿下記念スポーツパーク)」(城西国際大G)で行い、本格強化2年目の城西国際大は帝京平成大と対戦し、5-0で勝利した。これで8連勝(不戦勝1、未消化1試合)となった城西国際大は、来季1部昇格へまた一歩前進した。

小山哲司監督
「(相手が)完全に引かれたけど、5点取れたという結果は十分だと思う。もう少しサイドチェンジしたら結構空くかなと思ったが、サイドハーフの選手も引いてディフェンスしてきたので、行くところがなかったというのもある。ただ、まだまだ甘いところがある」

―というのは?
「みんな何か個人でやりたがるところがある。もう一回崩しを入れたりだとか、分からなくはないが、競り合ってFWが勝てるんだから、ボールを早めに入れたらいいのにと思う。あとは目の前に空いている選手がいるのに別のことを考えようとする。最終的にそこにパスを出すのであれば、最初から出せばいいのにと思う場面が多々あった。選手には綺麗に崩そうと思っても、崩し切れるものではないというのはいつも言っていることなんだけど」

―個で勝ってしまっているという見方もあるが。
「個で完全に勝ちきっているわけではない。まだそこそこやれているぐらいだと思う」

―初めてリーグ戦で互角の勝負が出来る相手でした。守備面については
「守備は大分よくなってきた。守備に関しては普段からうるさいくらい言ってますから」

―DF陣の組み合わせもいろいろ試されてますね。
「そう。いろいろとね。ただまだ決まっているわけではない。怪我している選手もいるし、リハビリ中の選手もいる。状況によっては代わる選手もいるので、本当にこれという組み合わせは決まっていません」

―レギュラーが決まっていないということですか。
「そう。GK含めみんなにチャンスがある。みんなで一生懸命、切磋琢磨してほしい」

―パスを繋いでいた中で、左サイドで小嶋君が見せたドリブル突破のような攻撃も効果的でした。
「そうですね。彼はドリブラーだから。ただDFとDFの間をもう少し取りたい。そこがなかなかうまくいかないところなんですが…」

―今日は最終的には点差も付きました。展開は想定外だった?
「いや、そんなことはなかった。どういうふうにくるのかというのは考えながらやったていた。もし私がむこうのチームの監督だった場合、どういうふうにやるか。お互い全勝だけど、チーム力の差はあると考えた場合、ある程度守って引き分けだったらラッキーとも考えるだろうし。得失点とか考えたらあまり失点しないようにとも考えるだろうし。そうしたら守ってくる可能性もあるだろうと、頭には入れていたし、選手たちには話をしていました」

桑野淳史(1年=福岡U-18)
「きょうは上位同士の戦いでしたが、大敗したくないという相手に対して、どういうふうに崩すかというのを考えながらプレーしました」

―相手が引いてプレーしてきたのは想定内だった?
「そうですね。自分の中では予想はしていました。でも思っていたより点数を取ることは出来ました」

―今日の出来について点数をつけるとすれば。
「個人の出来としては50点ぐらいでしょうか。チームとしてもそこまで良くはなかったのではないかと思います。もう少し出来たのではないかという思いが強いですね。バイタルエリアに入ったところでの仕掛けだったり、もう少し工夫しなければいけないのかなと思う部分が多々あります」

―サイド攻撃が徹底されていましたね。
「そこは練習から取り組んでいることです。ただサイドチェンジが少なくなってしまった。監督からは試合前からサイドチェンジを多くするようにと指示が出ていました。最初は狙っていたが、相手も中に寄ってこなくて、スペースがありませんでした。それよりももっとボールを動すことに考えを切り替えました」

―ボランチとして守備面の評価は?
「相手のFWにボールが入ったときに、もう少しプレスバックを早くしないといけないと思いました。そこを潰すことができれば、もっと後ろも楽になると思います」

―先月には柏や千葉など、プロチームと練習試合をしたそうですが?
「はい。2試合とも出場したのですが、体の違いを感じました。スピードも判断もすべての面ですごかったです。外国人も半端なかったですね。いい勉強になりました」

―残り3試合となりました。意気込みを。
「まずは全部勝つことが大目標としてありますが、個人としてはもう少し得点を取りたい。今秋のリーグ戦は9得点取れているのですが、もっと得点も狙える怖い選手になりたいです」

●MF重行拓也(1年=広島ユース)
「前半は良かったと思うんですが、後半は緩んでしまいました。後半は相手も緩んでしまったので点が入ったのですが、守備の場面でやられる場面もあったり、ボールの失い方が悪かったりしたので、反省して次につなげたいです」

―きょうはCBでの先発でした。
「もともと自分は中盤の選手なのですが、ここに来てからDFを始めました。CBとしてはまだまだだと思う。ヘディングとかもそんなに強くないですし。競り負けたりする場面だったり、潰せない場面もあるので、CBとしてはまだまだだと思います」

―ではビルドアップなど攻撃の組み立てが求められている?
「ビルドアップは高校の時、結構練習していました。チーム内では出来るほうだと思います。そこは自信がある部分ですね」

―先制点の場面を振り返ってください。
「最初のCKの場面で(MF古川)大貴がクロスボールを上げた場面があったのですが、自分はファーでフリーになっていた。その場面は前で(FW香川)滉太がヘディングをしたので自分のところには届かなかったのですが、次の機会では自分のところに来るのではないかと構えていた。そしたら今度はドフリーだった自分のところに来たので、あとはGKの位置を見て、ヘディングするだけでした」

―古川君とのホットラインが出来つつありますね。
「そうですね。結構いいボールを蹴ってくれる。回転もいいので強く当てなくてもいいシュートが飛ぶからやりやすいですね」

―強くないと話していたヘディングでのゴールでしたね。
「“ヘディングシュート”は得意なんです。大貴は狙って蹴ってくれていると思います」

―先月には柏や千葉など、プロチームと練習試合をしたそうですが?
「守備のはめ方がすごくうまかったです。縦パスを入れると全部取られる感覚でした。なので横パス、横パスになってしまって…。守備の仕方は勉強になりました。縦パス入れて取られないだとか、相手がついてくることが出来ないスピードで回すことが出来れば、もっと上に行けるチームになるのかなと思います」

―今年秋のリーグ戦もあと3戦。
「千葉2部で優勝することが今年の目標でした。でも自分たちの目指すところはもっと上にあります。ここは通過点だと思っているので、とりあえず来年に向けて、いい試合をして、次につながるゲームをしていきたいです」

●MF古川大貴(1年=佐賀東高)
―きょうの試合を振り返ってください。
「きょうは前半からハイペースだったので、きつかったですね。でも自分たちのサッカーは前半から出来ていた。チームとしては、まあまあだったのかなと思います。個人的にはもっとボールを受けてシュートまでいきたかったんですけど、うまくいかない場面も多かったです」

―正確なキックでアシストも記録しました。
「キックは誰にも負けたくないです。小さいころからずっとキックしかしてこなかった。セットプレーも今のところ任せてもらえています」

―コンディションも上々なのかなと感じたのですが。
「僕は夏前の練習中に背骨を骨折してしまったのですが、怪我から復帰して以降は試合に出ることができています。怪我している間は3か月、サッカーをすることができませんでした。怪我の功名ではないですが、休んだ分、今は一番体がキレているかなと感じます。今振り返ると、いい休養になったのかなと思います」

―個人としてゴールとアシストどちらを重視していますか?
「好きなのはアシストですね。でもこのチームはレギュラー争いが激しい。目に見える結果といえばゴールなので、やはりゴールは狙っていきたいですね」

―相手が引いてきたときの対処法はどのように考えてましたか?
「僕はサイドなので、SBを引き付けて、DFとDFの間で受けることを意識していますね」

―城西国際大のサッカーではサイドの選手が重要になっていると思うのですが。
「いつもサイドから仕掛けていけと指示を受けています。きょうは崩し切れた部分と崩し切れなかった場面がありました。自分は人を使いながら崩しにかかるタイプなのですが、きょうは(パスを)出してからまた受けて、それからクロス(を上げる)といった場面が少なかったのかなと思います」

―個人的な課題は?
「もっと右サイドからの攻撃を増やしたいですね。左はドリブラーがいるんで左からの仕掛けが多くなりますが、自分もやっていきたいですね」

―力のあるチームとの対戦。守備の評価は?
「守備に関しては良くできていたと思います。一発で裏を取られることもなかったですし。みんな集中してやれていたと思います」

―今後の目標を最後に。
「全勝して上に行きたいですし、もっともっと高いレベルでサッカーがやりたいなと思います」

(取材・文 児玉幸洋)

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