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[練習試合]名門・筑波大の10番MF玉城「違った環境でも結果を出すこと」

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[2.18 練習試合 千葉2-4関東大学選抜B ユナイテッドパーク]

 昨季、名門の10番を背負ったMFが大学ラストイヤーの活躍を誓った。関東大学選抜Bの10番を背負った筑波大MF玉城峻吾(3年=三菱養和SCユース)は身長167cmと小柄だが、ポジショニングの精度とボールスキルの非常に高いプレーメーカー。この日も周囲が雨の影響でスリッピーなピッチに苦しむ中、絶妙なトラップから攻撃を組み立て、Jリーガーのプレッシャーの中でもテンポ良くボールを離して流れを引き寄せていた。「最初はちょっとバタバタしたところがあったんですけど、自分がボールを持ったら、リズム持ってできたところもあった。そこはもっと増やしていけるかなという感じですね」と手応え。そして「自分の役割としては前のところで起点をつくるというか、決定的なことを求められていると思う。もっと前でリズムをつくったり、タメをつくれたらなと思います」と3月のデンソーカップチャレンジ島原大会へ意気込んでいた。

 昨年は関東大学1部リーグ優勝14回、全日本大学選手権優勝8回の名門で10番を背負った。もちろんプレッシャーはあったが、それでも自分のプレーに徹することだけを考えた。今年の背番号はまだ決まっていないというが、スタンスは変えずにいく。「去年10番をつけさせてもらって、伝統ある大学でつけさせてもらうのは誇りなことで、恥じないようにやっていかなければいけない。その中でも自分の色を出せるような番号になればいいなと。そんなに気負いせずにやろうかなということは去年から考えていて、背番号云々よりもピッチの上でプレーで示せればいいかなと思います」。昨年はリーグ戦15試合に出場して5得点3アシストで、チームは6位。シーズン終盤に怪我したこともあり満足のいくシーズンではなかった。それだけに元U-18代表候補、“街クラブ”三菱養和SCユースの10番を背負って全日本ユース選手権4強、国立も経験したMFは大学4年目のシーズンへ静かに闘志を燃やしている。

 FW赤崎秀平(3年=佐賀東高)、谷口彰悟(3年=大津高)、MF上村岬(3年=磐田ユース)、DF車屋紳太郎(2年=大津高)と4選手が全日本大学選抜に選出された(車屋は負傷辞退)筑波大は今年、大学サッカー界注目の存在だ。チームとしてタイトルを取り、玉城自身もプロ入りを目指す1年となる。これまで練習参加したチームは、恩師・風間八宏監督が指揮を執る川崎Fだけ。チーム、選抜で少しでもアピールを続けて可能性を広げていく。「(今回の選抜チームのように)違った環境でも結果を出すことだったり、自分が活躍することが、スカウトの人だったり上の人は見てくれていると思う。こういう機会を大事にしてやっていこうと思います」。まずは2週間後に迫っているデンソーカップチャレンジでチームメートもいる全日本大学選抜を撃破し、関東選抜Bのタイトル獲得に貢献する。

(取材・文 吉田太郎)

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