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[コマスポ]痛すぎる不在、早すぎる終戦

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[駒大スポーツ ゲキサカ版]

「アミノバイタルカップ」第2回関東大学サッカートーナメント大会兼総理大臣杯全日本大学サッカートーナメント関東予選は1日、時之栖スポーツセンター裾野グラウンドで駒澤大vs法政大戦が行われた。昨年全国ベスト4と躍進した総理大臣杯。まずは予選を突破し、去年の再現といきたいところだったが、序盤からリズムを作れず法大に主導権を握られると、PKから失点。すぐさま同点に追いつき試合の流れを掴んだかに思われたが、後半に入り立て続けに失点を重ねる。後半はシュート1本と振るわず2-3で敗れ、まさかの1回戦敗退となってしまった。

 MF碓井鉄平主将(4年=山梨学院高)、MF若山瞭太(4年=加藤学園暁秀高)と、今季リーグ戦にフル出場を続けていた中盤の要2枚を欠いて臨んだ試合。立ち上がりからダブルボランチの連携不足を突かれ、中盤で自由にボールを支配されるシーンが目立つ。ディフェンスラインの裏を積極的に狙ってくる法大に対して、ラインを高く保ち対応していたが、2列目からの飛び出しに手を焼いていた。互いになかなかシュートまで持ち込めない堅い展開が続いていたが27分、ペナルティエリア内でハンドの判定、法大にPKを与えてしまう。これをFW松本大輝(4年=大津高)に決められ、先制を許す。嫌なムードになったが、直後の31分駒大のCK。MF中村駿(3年=習志野高)が蹴ったボールに合わせたのはDF伊藤槙人(3年=浜名高)。得意のセットプレーからすぐさま追いつき、前半を1-1で終了する。

 逆転ゴールを目指していきたい駒大だったが、ペースを掴んだのは法大。中盤でボールを支配し、じわりじわりと駒大ゴールに攻め入る。すると52分、ハーフウェーライン付近から細かいパスワークで中央突破。最後はFW高橋健哉(3年=横浜FMユース)がワンツーから抜け出し落ち着いてシュート、1-2と勝ち越されてしまう。さらに56分、法大が右サイドからクロス、これがルーズボールになると、マークが甘くなっていた松本が左足でダイレクトボレー。ユニバーシアード代表候補の実力をまざまざと見せつけ、豪快なシュートがゴールネットに突き刺さり、後半開始から10分で2失点を喫してしまう。

 打開策を全く見いだせていなかった駒大は61分、FW山本大貴(4年=ルーテル学院高)とMFキム・デセン(1年=東京朝鮮高)を投入。個人の能力が高い2人を投入し、打開を図る。しかしシュートまで行く場面を作ることが出来ない。ボランチの押上げが遅く、FWがヘディングで競った後のボールを拾えないため、攻撃が続かない。ボールを何度放り込んでも、攻めの形すら作れないまま時間だけが過ぎていく。終了間際の87分に、キムがゴールライン際で粘って左足で押し込み意地の1点を返す。その直後にはキムがドリブル突破、ペナルティエリア内で倒され、PK獲得かと思われたが、これはダイブの判定。追いつくことは出来ず、1回戦で敗退となってしまった。

 試合後秋田浩一監督は「勝ちたいとかっていう意思とか気持ちが今ひとつだったと思う」と話した。中盤を含め全体的に声が少なく、プレーが消極的に。後手後手に回ってしまったことが敗因となった。キャプテンを務めたDF田中雄一(4年=前橋育英高)は「居ないならいないなりにやらなければいけなかった」と話したが、穴を埋めることは出来ず、失点を重ねた。リーグは夏の中断期間に入るが、戦力の底上げも、必要なところだろう。

 総理大臣杯へ進むことは出来なかったが、中断期間でチームを修正していかなければならない。今年の目標はあくまで1部昇格。そこへ向かって最善の準備が出来ることをプラスに考えていくしかないだろう。次なるステップに進むため、駒大が夏で進化を遂げることに期待したい。

[写真]痛すぎる追加点を奪われた駒大

(文 駒大スポーツ 森下和貴)
(写真 同 射手真矢)
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