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[スポ東]奮闘実らず2部降格 涙のラストマッチ

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[スポーツ東洋 ゲキサカ版]
[11.24 第87回関東大学サッカーリーグ戦・後期1部リーグ第22節 東洋大1-5国士大]

 いよいよ今季も最終節を迎えた。残留のためには勝利が絶対条件という中で臨んだ国士大戦。先制を許すも、黒須のPKで同点に追い付く。しかし、前半終了間際にCKから勝ち越し点を決められると、攻めに出た後半はカウンターから失点を重ねる。最後まで攻撃的な姿勢を貫いたが、今季3度目の5失点を喫し、無念の2部降格となった。

東洋大1-5(1-2)国士大

<得点者>
35分 黒須

<出場メンバー>
▽GK
浅沼優瑠(3年=成立学園高)
▽DF
馬渡和彰(4年=市立船橋高)
郡司昌弥(2年=柏U-18)
79分→内田築(4年=市立船橋高)
筑井駿(3年=前橋育英高)
藤井悠太(4年=武南高)
▽MF
石川俊輝(4年=大宮ユース)
桑田直徹(4年=大宮ユース)
黒須大輔(4年=習志野高)
年森勝哉(4年=F東京U-18)
▽FW
仙頭啓矢(1年=京都橘高)
川森有真(3年=広島ユース)
61分→三田尚央(4年=F東京U-18)

 立ち上がりは前線の川森にロングボールを入れて、リズムを作り出そうとする。しかし、国士大の激しいプレスに苦しめられ、なかなかチャンスにはつながらない。16分、パスミスを奪われピンチを招く。中央で合わせられたヘディングはゴール上に外れたが、20分、24分と続けてシュートまで持ち込まれ、押し込まれる展開が続く。25分に黒須がようやくチーム初シュートを放つも、GKにキャッチされた。試合が動いたのは30分。左サイドからのクロスを中央で合わせられ、欲しかった先制点を奪われてしまう。反撃に出るため、馬渡、仙頭が前線に飛び出しゴールに迫る。そして33分、右サイドを突破した黒須がペナルティエリア内で倒され、PKを獲得した。キッカーは黒須。右隅に放ったシュートは軌道を読まれたが、GKの手をすり抜けてゴールに決まった。この勢いのまま追加点を取りたいところであったが、インカレ出場が懸かっている国士大も攻勢に出てくる。立て続けのピンチに藤井や筑井が体を張って防ぐも、43分にCKから勝ち越し点を許し、1点ビハインドで試合を折り返した。

 勝利のみを目指す東洋大は、後半開始直後から積極的に仕掛ける。56分、60分に川森がゴール前で好機を作り出すも、いずれもゴールには結び付かない。61分には9月28日の専大戦以降、負傷離脱を余儀なくされていた三田を強行出場させ、さらに前線に圧力をかける。「この試合に出れるのだったら、骨が折れてもいい」という三田の思いを全員が受けとめ、国士大ゴールに攻め込む。66分、仙頭が放ったグラウンダーのシュートはGKの正面へ。68分、左サイドの筑井からのクロスを三田が中央で合わせるも、ゴール上に外れてしまう。得点を奪うべく前掛かりになるも、その裏を突かれ76分、78分、80分と立て続けに失点。4点差に突き離される。東洋大イレブンに悲壮感が漂う中、応援席から4年生の岡部(武南)が「最後までやろう!」と声を掛け、チームを鼓舞する。その声に応え、選手たちは最後まで戦う姿勢を貫いた。しかし、無情にも試合終了を告げる笛が鳴り響き、昇格後1年での2部降格が決定した。

 試合後、選手たちは人目をはばからず涙を流した。それには悔しさ、悲しさ、チームメイトへの思いなど、様々な感情が詰まっていたのだろう。この試合を最後に、入学後からチームの主軸となって活躍し、新たな歴史を築いてきた4年生が引退する。2部優勝、昇格、そして史上初の1部の舞台で得た経験は、下の世代にも受け継がれたはずだ。1部で感じた悔しさは、1部でしか晴らせない。残された下級生の使命は、1部で戦えるチームに進化を遂げ、この舞台に帰ってくることだ。

[写真]ピッチ外からチームを支えた岡部(左)は三田と熱い抱擁を交わす

(文 スポーツ東洋 平柳麻衣)
(写真 小俣勇人 横井喬)

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