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[関東1部]今季早くも3点目、慶應大望月→宮地のホットラインが筑波大沈める

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[4.27 関東大学リーグ1部第5節 筑波大 0-1 慶應義塾大 味スタ西]

 JR東日本カップ2014第88回関東大学サッカーリーグ戦1部第5節が27日に行われた。味の素スタジアム西競技場の第1試合では筑波大慶應義塾大が対戦。前半19分にセットプレーからFW宮地元貴(2年=東京Vユース)が挙げた1点を守り抜いた慶應大が1-0で勝利した。勝ち点を11に伸ばすと、2位順天堂大、3位早稲田大と同勝ち点の4位に浮上した。対する筑波大は2連敗。4度目の無得点ゲームとなるなど、得点力不足が深刻だ。

 序盤積極的な入りを見せたのは筑波大だった。ただ落ち着いた試合運びで筑波の攻撃を交わし続けた慶應大が、前半19分、最初に訪れたチャンスを確実にものにする。左サイドからのFKを獲得した慶應大は、FW加瀬澤力(2年=清水東高)が大きく蹴り入れる。ファーサイドのDF望月大知(2年=静岡学園高)が頭で折り返すと、宮地がこれまた頭でねじ込んだ。

 パターン化された得点だった。今季早くも3得点を挙げている宮地だが、得点はすべて望月の折り返しを押し込んでのもの。2年生ホットラインは、セットプレーに力を入れる今季の慶應大にとって、最大の武器となっている。「あいつのところにボールが行ったら常に準備しています。アイツのおかげです」と宮地は笑顔で振り返った。

 ただこの試合、追加点が奪えなかったことに課題が残った。後半早々に立て続けにチャンスを作ったが、9分の宮地のシュートはポストを直撃。13分には加瀬澤がシュートを放ったが、左に外れるなど、決めきることが出来なかった。これには須田芳正監督も「ボールを奪ったあとの攻撃へのパターンが少ない。もっと迫力あるカウンターの質を上げていかないと」と強い口調で話した。

 チームは今、昨年東京ヴェルディの特別指定選手としてJリーグデビューも果たしたMF端山豪(3年=東京Vユース)が、足軟骨の負傷による離脱を余儀なくされている。少なくとも1か月、場合によっては手術の可能性もあるのだという。宮地も「チームに豪くんがいないことはすごくマイナス」と話す。ただチームの士気は上がっているようで、「豪くんが戻ってくるまで、自分が慶應の中心となって引っ張っていけるように頑張りたい」と気合を込めた。

 5試合を終えて3勝2分。特に前節は圧倒的な強さを見せる王者専修大相手に2-2で引き分ける好ゲームを演じた。須田監督も「非常に良いスタートが切れたと思います」と評価する。ただチャレンジャーの気持ちは忘れたくないとも話す。

「我々は去年は10位のチーム。目の前の試合を大事に戦う、トーナメントのような気持ちで1戦1戦、戦うつもりです。チャレンジャーの気持ちを忘れず、強い心を持って謙虚にやるしかないのかなと思っています」

 巻き返しを期すシーズン。慶應大が順調なスタートを切った。

(取材・文 児玉幸洋)
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