beacon

[慶スポ]ライバル対決に敗れ2連敗 早大戦

このエントリーをはてなブックマークに追加
[慶應スポーツ ゲキサカ版]
[5.6 関東1部リーグ第7節 慶應義塾大0-2早大 味の素フィールド西が丘]

 前節の東国大戦で、今季初黒星を喫した慶大。今節は、ライバルの早大と激突した。奇しくもここまで3勝2分け1敗の勝ち点11で並ぶ、3位と4位直接対決となった。大観衆が見守る中行われた伝統の一戦は、序盤から早大にゲームを支配され、前半こそスコアレスで折り返す。だが、後半は慶大が踏ん張りきれず、近藤洋史(4年=名古屋U18)を起点に上形洋介(4年=早稲田実高)に2ゴールを許し、0-2で敗戦。リーグ戦2連敗となってしまった。

 慶大は、東国大戦から先発メンバーを2人入れ替えてこの試合に臨んだ。ボランチには山内浩道(4年=國學院久我山高)が入り、今季初スタメン。2トップの一角には山本哲平(2年=國學院久我山高)が入った。

 試合が始まると、慶大は早大の安定したポゼッションに苦しめられる。今季からボランチとして出場を続ける近藤洋が長短のパスを織り交ぜ、慶大は自陣にくぎ付けとなってしまう。相手のビルドアップにプレッシャーを掛けれずにいると、8分、自陣からフリーでボールを運んだセンターバックの奥山政幸(3年=名古屋U18)から、上形へピンポイントでパスが通る。GKと1対1となったが、これはFC東京U-15深川時代のチームメイトである峯達也(4年=桐光学園高)が左足1本で防ぎ、ゴールを許さない。28分には、右サイドでスローインを受けた近藤貴司(4年=三菱養和SCユース)に寄せることが出来ず、簡単に中央へ突破を許してしまう。しかし、左足で放たれたシュートはわずかにゴール左へと外れた。慶大は相手のパス回しに翻弄され、チャンスすら作ることが出来ない。

 後半に入っても流れは変わらず、早大が攻め、慶大が守るという構図で試合は進んだ。そして迎えた65分、ついに早大に試合の均衡を破られる。ペナルティエリア手前の左寄りの位置でフリーでボールを受けた近藤洋が、右サイドを駆け上がった近藤貴へ正確なロングボールを供給。近藤貴はヘディングで中央に折り返すと、待っていた上形に左足で押し込まれ、先制点を許してしまった。ビハインドを負い、須田監督は67分に、小坂慎太朗(2年=浦和ユース)をピッチに送り出し、攻撃の活性化を図る。71分に加瀬澤力(2年=清水東高)のミドルシュートで反撃を開始すると、82分に、慶大はこの日最大の決定機を迎える。ディフェンスラインからロングボールを裏のスペースに放り込むと、早大はボールの処理を誤り、山本が抜け出す。右足で強烈なシュートを放ったが、GKに阻まれ、同点に追い付くことは出来なかった。逆に87分、近藤洋のCKから上形に押し込まれ、万事休す。リーグ戦4年ぶりの早大戦勝利とはならなかった。

 次節は中3日でむかえる順大戦だ。順大は前節、王者専大を相手にアディショナルタイムの2ゴールで逆転勝ちし、首位に立っている。開幕直後の良い流れを取り戻すためにも、そして3連敗を阻止するためにも、総力戦で勝ち点3を取りに行かなければならない。


試合後の慶大監督・選手のコメント
●須田芳正監督
―今日の試合を振り返って
「連敗はリーグ戦ではしてはいけないというのが鉄則ですけど、今日はリーグ戦の1戦というより早大との試合という(特別な)意味で我々は臨んだので、早大に負けたということが悔しいです」

―立ち上がりから押し込まれたが
「この前の試合からそうなんですけど、ちょっとズルズル下がってしまう部分もあるし、競った後のセカンドボールが拾えないというのもあって、全体的にボランチの運動量が少ないと。相手との比較をすると、ボランチでの2対2でセカンドが拾えなかったし、そこでの差が全体的に相手のペースになった原因だと思います」

―2人の交代もそういった意図か
「山内が久しぶりに先発で出て、彼なりに頑張ってたんだけど、やはり相手と比較するとセカンドが拾えなかったかな。相手もその点を徹底しているし、うちもセカンドを拾えるように準備はしてきたんだけど、拾えなくなってくると相手が優位になってしまうかな」

―カウンターにいけなかったのも引きすぎていたからか
「トップに入ってもサポートの距離が遠くて、なかなか良い攻撃につなげられなかったと思います」

―上位に食い込むためには
「スタートダッシュは出来たんだけど、うちらは1戦1戦(を確実に勝ちに行く)ということなので。ただ、今日負けたんだけど、ベースの部分は戦えていたので、最低限これをやっていけば、負けても総崩れはしないかなと。去年は大量失点が多かったけれど、それは球際だったり気持ちの部分が途中で切れていたので。今日負けたのももちろん原因はあるんだけど、ベースの部分は90分しっかり集中してやれたので、また修正してそこを改善していきたいですね」

増田湧介(4年=清水東高)主将
―今日の試合を振り返って
「試合を見ている人たちにとっても、圧倒的に早大の方が強かったと思うような試合だったと思います」

―前半はある程度守備が機能していたが
「しっかり前半は最後の危ないところも守れていたので、ゼロで折り返せたことは良かったと思います」

―近藤洋選手をフリーにしてしまう場面が多かったが
「彼にセカンドボールをほとんど拾われてしまっていたので、なかなか攻撃に転じることも出来なかったですし、そこで相手の方が優位に立っていたのかなと思います」

―宮地元貴(2年=東京Vユース)選手が不在だったが
「奪ったらサイドの裏にということでやっていたんですけど、山本も加瀬澤もそこは徹底してやってくれて、タメも作れていたし、そこから攻撃にもつなげられたので良かったと思います」

―次節に向けて
「次負けると3連敗になってしまうので、本当にそれは許されないので、絶対に勝ちたいと思います」

保田隆介(4年=横浜FMユース)副将
―今日の試合を振り返って
「チームとしても完敗ですし、僕のサイドでも起点を作られてしまい個人的にも情けないですし、チームに対して申し訳ないなと思います」

―自身のプレーの反省点とは
「近藤貴選手がキーマンであることは分かっていましたが、サイドバックの上がりが速くて、そこを増田と抑えることが出来ずにクロスをたくさん上げられてしまい、遅らせることすらできませんでした」

―早大の印象は
「セカンドボールへの寄りが速くて、前半はかなり取られて、後半はボランチだけでなく全選手が恐れずにボールに行こうとしたのですが、そこが出来ませんでした」

―次節への意気込み
「すべてが悪いわけではないということで、自分たちのやりたいことや足りないことがはっきりしました。次は中3日ですが、セカンドボールへの反応などは修正出来ると思うので、そこを4年が中心となって引き締めていきたいです。次は首位の順大ということで失うものは何もないので、チャレンジャーの気持ちを持ってやっていきたいです」

(取材・文 慶應スポーツ 青山直樹)


[次節試合予定]

第8節 5月10日 順大戦 (11:30@フクダ電子アリーナ)


PR: この度、慶應スポーツではTwitterで試合の速報をつぶやいております。さらに、戦評や注目選手のインタビューはFacebookやHPでも閲覧できます。ソッカー(サッカー)部のみならず、多くの体育会の最新情報が満載です。是非一度アクセスしてみてください。

Twitterページ(keispo2014)
Facebookページ(慶應スポーツ新聞会)
HP(http://keispo.org/wordpress/)

TOP