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[ケイスポ]後半戦開幕、上々の船出 桐蔭大戦

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[慶應スポーツ ゲキサカ版]
[9.6 関東1部リーグ第12節 慶應義塾大2-0桐蔭大 ゼットエーオリプリスタジアム]

 夏に得意の守備に磨きを掛け、臨んだ後期開幕戦。今季初めて主将の増田湧介(4年=清水東高)を欠くことになり、代わりに保田隆介(4年=横浜FMユース)が赤い腕章を腕に巻いた。また、背番号10を付ける端山豪(3年=東京Vユース)が待望のスタメン復帰を果たした。

 試合は開始早々の1分に、川田悠介(4年=桐蔭学園高)の左からのクロスに平戸奨眞(4年=暁星高)が飛び込むも、触れずゴールキックに。その後は両チームともに攻めあぐねる展開が続く中、迎えた33分。ルーズボールを保田が拾い、中央の川田へとパス。川田がタメを作り、空いたスペースにラストパスを送ると、走り込んだ浅間翔大(4年=暁星高)が左足で鮮やかに蹴り込んで慶大が先制する。「相手からしたらあれはついてこられない。良い動きだった。」(須田芳正監督)と評する、狙い通りの得点だった。また、相手に決定的なシュートを打たせず、理想的な流れで前半を終える。
 
 後半になっても慶大ペースは変わらない。52分にはこの日唯一と言っていい桐蔭大の決定機も、峯達也(4年=桐光学園高)がビッグセーブを見せ、さらにチームを盛り立てる。すると直後の53分には、加瀬澤力(2年=清水東高)がそれに応えるように右サイドから持ち込み、ミドルシュート。「完璧に自分のイメージ通り」と自ら語るゴールで2点差とする。そして、ここからは慶大の一方的な展開に。69分には加瀬澤のCKから久保飛翔(3年=済美高)に決定機。高い打点からのドンピシャリといったシーンだったが、わずかにゴール左へ逸れた。さらには74分、75分と立て続けに浅間が際どいシュートを見せた。2-0と危なげない試合運びで後期初戦を白星で飾った。

 この試合の勝利によって勝ち点を24に伸ばし、3位につけている慶大。しかし、監督や選手たちの言葉から浮かれた様子は一切感じられない。今季の慶大は地に足をつけて、チームとして一つ一つの目標をクリアしていく方向性で団結している。まずその最初の目標と言うのが一部残留を確定させることであり、これに関しては今節の結果によってほぼ確実となった。恐らく次の目標にはインカレ出場権の獲得、順を追っていけば関東リーグ優勝や日本一がある。ただこれらは慶大にとって、目の前の一戦一戦を大事に戦った先に、やがて必然的に目指さなければならないモノとなるだろう。荒鷲たちの鋭い眼差しはまた次の獲物に向けられている。


試合後の監督・選手のコメント

●須田芳正監督
―今日の試合を振り返って
「この一ヶ月で練習してきたことを出そうということで、まず、前期もそうだったが守備をしっかりやること。それを90分間集中してできて、相手に自由を与えなかったこと。良いゲームだったと思う」

―試合の良かった点は
「今言ったように守備のところ。守備は集中していた」

―課題点は
「仕方がないのかもしれないが、相手陣内でもっとワイドに幅を広く使おうと。余裕を持って(ボールを)回すこと。これがなかなか上手く出来なかったが、また修正していきたい」

―夏に具体的に取り組んでいたことは
「まず、守備に磨きを掛けようということで個々の部分と組織の部分、それからシュート。シュート練習は毎日やった。今日浅間が打った、ちょうどバイタル(エリア)あたりからのシュートは成果が出たのではないか。(加瀬澤)力もまさに狙っていたという感じだった。シュートと守備に重点を置いてきた。あとはゲームの中で色んなコンビネーションというか、プレイヤーを色んなポジションでコンビとして試しながら、夏場を過ごしてきた」

―前期にはあまり見られなかった浅間の飛び出しも、監督の指示なのか
「それも夏場に約束事ではないが、端山をトップにして、彼は裏というよりも足下でもらうことが多いので、足下でもらってきて、後ろからボランチの一人がスペースを抜け出すということをやってきたので、(山浦)新であり今日であれば浅間が二列目からの飛び出しという部分で出来ていた。相手としてはあれはついてこられない。良い動きをしたと思う」

―次節への意気込み
「我々は一戦一戦謙虚に戦うだけなので、また一週間良い準備をして戦いたいと思う」

保田隆介主将(4年=横浜FMユース)
―今日の試合を振り返って
「展開的には狙い通り。良い時間で先取点を取れて、後半もカウンターで追加点が取れたのでゲーム展開としては文句ない試合だった。内容は初戦と言うことでちょっと堅いところもあって、簡単にボールを失うところもあったが、そこは次節に向けての課題だと思う」

―夏に強化したところについてどう感じたか
「今日に関しては相手もそこまで完成度が高くないというか、選手が迷っている部分があったと思うので一概には言えないが、今日の試合に関してはやってきたことが出たと思う」

―増田選手が不在の中、キャプテンとして意識したこと
「キャプテンとしてというか増田も出たかっただろうし、無念だと思うので、増田の分まで責任持ってプレーするということを個人として心掛けた。チームとしては、僕だけでなく全員が声を切らさずに集中してやるということが大前提なので、みんなで意識してやり続けたことは良かったと思う」

―次節への意気込み
「上が見えてきているので、本当に一試合一試合苦しい中でも全員で頑張って、ロースコアゲームになるとは思うが、そこを我慢しながら戦っていきたい」

(取材・文 慶應スポーツ 森本凜太郎)


[次節試合予定]

第13節 9月13日 順大戦 (13:50@千葉県総合スポーツセンター東総運動場)

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