[ケイスポ]土壇場の失点で勝ち点3を逃す 筑波大戦
[9.20 関東1部リーグ第14節 慶應義塾大2-2筑波大 味の素スタジアム西競技場]
前節、順大を相手に敗北を喫した慶大。今節はリーグ最下位に沈む筑波大と対戦した。試合は序盤から相手のパスサッカーについていけず、先制を許す厳しい展開に。後半、上手く修正した慶大は浅間翔大(4年=暁星高)、山浦新(4年=東京ヴェルディユース)のゴールで逆転するも、アディショナルタイムにコーナーキックから失点。前節同様セットプレーからの失点で2戦連続勝ち星を逃した。
慶大は、立ち上がりから筑波大の素早いパス回しに翻弄され、試合の主導権を握られる。ボールをなかなか奪うことが出来ず、自慢の「堅守速攻」も影を潜める。すると、16分、24分と立て続けに中央を崩され、決定機を与えてしまう。ここは相手の決定力不足に助けられるも、嫌な雰囲気が漂う。そんな中、均衡を破ったのは筑波大。37分、左サイドから切り込んだ中野に右足を振り抜かれ、先制を許す。慶大はあまりチャンスを作れないまま、1点ビハインドで前半を折り返す。
エンドが変わった後半は一転、前線からの積極的なプレスでボールを奪いに行く。するとこれが機能し、セカンドボールを拾えるようになる。リズムをつかんだ慶大は62分、得意のカウンターから川田悠介(4年=桐蔭学園高)がシュート。これは相手キーパーに阻まれるも混戦から浅間が押し込み、同点に追いつく。慶大の勢いは止まらない。その1分後、保田隆介(4年=横浜F・マリノスユース)の縦パスから、加瀬澤力(2年=清水東高)、川田とつないで、最後は山浦がゴール。わずか2分の間で逆転に成功する。その後、筑波大の反撃を受けるも、GK、DFが体を張った守備ではね返す。慶大は交代枠を使い逃げ切りを図るが、追加点は決められず、試合はこのままアディショナルタイムへ。迎えたアディショナルタイム3分、CKから途中出場の筑波大・高柳にヘディングシュートを決められ、土壇場で同点に追いつかれる。終了間際に増田湧介(4年=清水東高)が惜しいシュートを放つも、ゴールならず。両チーム激しい攻防の末、2-2の同点で幕を閉じた。
前半の悪い流れを後半上手く修正できたことは「評価できる」(須田監督)。一方、課題は前節・今節と引き続き失点を許したセットプレーの守備。これについては、守備の要、望月大知(2年=静岡学園高)も「ここから上に上がろうとするチームにとっては足りない部分」と分析する。次節は上位明大戦。格上との対戦だが、2戦勝ち星から遠ざかっているだけあって、「絶対に負けられない」(久保飛翔、3年=済美高)試合になる。目標であるインカレ出場へ、荒鷲たちの挑戦は続く。
試合後の監督・選手のコメント
●須田芳正監督
―今日の試合を振り返って
「トータルで見れば内容は非常に良いゲームだったんじゃないかな。お互いの持ち味が出たすごく良い試合だった。もちろん勝ち点3(が取れたかもしれない)というのはあるけれども。(相手の)あきらめない気持ちも去年経験したから良く分かる。だからすごく良いゲームだったと思う」
―前半からの修正点について
「前半はしっかりと自陣に引いて、ブロックを作ってという戦い方だった。けれども、相手のパスサッカーについていけなくて、カラーコーンみたいになっちゃって、どうにもならなかった。だからもう(後半は)ある意味一か八か、前から行こうと思って、マンツーマンにした。それで相手のミスを誘って、セカンドボールを拾えるようになった」
―2戦連続でセットプレーからの失点でしたが
「自分たちは堅守速攻だから、それはいけないよね。(自分たちは)セットプレーで入れて、セットプレーでは失点しないというのが前期からの戦い方なので。相手ももちろん気持ちが入っていたし。今回も(自分たちは)相当対策したんだけど、もったいないと思う」
―端山選手をボランチに置いた狙いは
「彼がやっぱり前にいると引いてボールをもらいたがるんだよね。そうするとこの前の順大戦で堅守速攻にならなかった。彼のポジションを一つ落とすことによってボールを余裕持って持てるし、そこで(ボールを)取れる場面というのがあって、そこから前に配球出来る。夏場が始まって8月の頭あたりにはボランチで使おうと思っていたんだけれども、守備の安定を考えると違う選手の方がいいかなと思ってここ1,2戦はやっていた。もう一回原点に立ち返った」
―次節に向けて
「謙虚に一戦一戦戦うことが大事で、また今度の相手は上位の明大なのでチャレンジャーの気持ちで頑張ります」
●保田隆介(4年=横浜F・マリノスユース)
―今日の試合を振り返って
「前半は予想以上に相手のパス回しが良くて後手に回ってしまったんですけど、後半は前から行くようにしてそれがうまくいって、いい感じで試合が運べた。ですが、最後の失点が悔やまれます」
―改善するべき点は
「セットプレーの守備と、相手のサイドバックが高い位置を取ってきたときの守りを意識統一したいと思います」
―次節は好調明大戦ですが
「本当にいいチームですし、和泉選手などがいるので押し込まれる時間が長くなるかもしれないですが、チーム全員でそういった選手をどうやって抑えるか。天皇杯予選でやられているのでそのリベンジをしたいです」
(取材・文 慶應スポーツ 氏家滉登)
[次節試合予定]
第15節 9月28日 明大戦 (13:50@古河市立古河サッカー場)
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前節、順大を相手に敗北を喫した慶大。今節はリーグ最下位に沈む筑波大と対戦した。試合は序盤から相手のパスサッカーについていけず、先制を許す厳しい展開に。後半、上手く修正した慶大は浅間翔大(4年=暁星高)、山浦新(4年=東京ヴェルディユース)のゴールで逆転するも、アディショナルタイムにコーナーキックから失点。前節同様セットプレーからの失点で2戦連続勝ち星を逃した。
慶大は、立ち上がりから筑波大の素早いパス回しに翻弄され、試合の主導権を握られる。ボールをなかなか奪うことが出来ず、自慢の「堅守速攻」も影を潜める。すると、16分、24分と立て続けに中央を崩され、決定機を与えてしまう。ここは相手の決定力不足に助けられるも、嫌な雰囲気が漂う。そんな中、均衡を破ったのは筑波大。37分、左サイドから切り込んだ中野に右足を振り抜かれ、先制を許す。慶大はあまりチャンスを作れないまま、1点ビハインドで前半を折り返す。
エンドが変わった後半は一転、前線からの積極的なプレスでボールを奪いに行く。するとこれが機能し、セカンドボールを拾えるようになる。リズムをつかんだ慶大は62分、得意のカウンターから川田悠介(4年=桐蔭学園高)がシュート。これは相手キーパーに阻まれるも混戦から浅間が押し込み、同点に追いつく。慶大の勢いは止まらない。その1分後、保田隆介(4年=横浜F・マリノスユース)の縦パスから、加瀬澤力(2年=清水東高)、川田とつないで、最後は山浦がゴール。わずか2分の間で逆転に成功する。その後、筑波大の反撃を受けるも、GK、DFが体を張った守備ではね返す。慶大は交代枠を使い逃げ切りを図るが、追加点は決められず、試合はこのままアディショナルタイムへ。迎えたアディショナルタイム3分、CKから途中出場の筑波大・高柳にヘディングシュートを決められ、土壇場で同点に追いつかれる。終了間際に増田湧介(4年=清水東高)が惜しいシュートを放つも、ゴールならず。両チーム激しい攻防の末、2-2の同点で幕を閉じた。
前半の悪い流れを後半上手く修正できたことは「評価できる」(須田監督)。一方、課題は前節・今節と引き続き失点を許したセットプレーの守備。これについては、守備の要、望月大知(2年=静岡学園高)も「ここから上に上がろうとするチームにとっては足りない部分」と分析する。次節は上位明大戦。格上との対戦だが、2戦勝ち星から遠ざかっているだけあって、「絶対に負けられない」(久保飛翔、3年=済美高)試合になる。目標であるインカレ出場へ、荒鷲たちの挑戦は続く。
試合後の監督・選手のコメント
●須田芳正監督
―今日の試合を振り返って
「トータルで見れば内容は非常に良いゲームだったんじゃないかな。お互いの持ち味が出たすごく良い試合だった。もちろん勝ち点3(が取れたかもしれない)というのはあるけれども。(相手の)あきらめない気持ちも去年経験したから良く分かる。だからすごく良いゲームだったと思う」
―前半からの修正点について
「前半はしっかりと自陣に引いて、ブロックを作ってという戦い方だった。けれども、相手のパスサッカーについていけなくて、カラーコーンみたいになっちゃって、どうにもならなかった。だからもう(後半は)ある意味一か八か、前から行こうと思って、マンツーマンにした。それで相手のミスを誘って、セカンドボールを拾えるようになった」
―2戦連続でセットプレーからの失点でしたが
「自分たちは堅守速攻だから、それはいけないよね。(自分たちは)セットプレーで入れて、セットプレーでは失点しないというのが前期からの戦い方なので。相手ももちろん気持ちが入っていたし。今回も(自分たちは)相当対策したんだけど、もったいないと思う」
―端山選手をボランチに置いた狙いは
「彼がやっぱり前にいると引いてボールをもらいたがるんだよね。そうするとこの前の順大戦で堅守速攻にならなかった。彼のポジションを一つ落とすことによってボールを余裕持って持てるし、そこで(ボールを)取れる場面というのがあって、そこから前に配球出来る。夏場が始まって8月の頭あたりにはボランチで使おうと思っていたんだけれども、守備の安定を考えると違う選手の方がいいかなと思ってここ1,2戦はやっていた。もう一回原点に立ち返った」
―次節に向けて
「謙虚に一戦一戦戦うことが大事で、また今度の相手は上位の明大なのでチャレンジャーの気持ちで頑張ります」
●保田隆介(4年=横浜F・マリノスユース)
―今日の試合を振り返って
「前半は予想以上に相手のパス回しが良くて後手に回ってしまったんですけど、後半は前から行くようにしてそれがうまくいって、いい感じで試合が運べた。ですが、最後の失点が悔やまれます」
―改善するべき点は
「セットプレーの守備と、相手のサイドバックが高い位置を取ってきたときの守りを意識統一したいと思います」
―次節は好調明大戦ですが
「本当にいいチームですし、和泉選手などがいるので押し込まれる時間が長くなるかもしれないですが、チーム全員でそういった選手をどうやって抑えるか。天皇杯予選でやられているのでそのリベンジをしたいです」
(取材・文 慶應スポーツ 氏家滉登)
[次節試合予定]
第15節 9月28日 明大戦 (13:50@古河市立古河サッカー場)
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