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[ケイスポ]惜敗も、内容面で収穫のある一戦に 専大戦

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[慶應スポーツ ゲキサカ版]
[11.2 関東1部・リーグ第20節 慶應義塾大2-3専大 フクダ電子アリーナ]

 前節はスコアレスドロー。慶大は7戦連続で勝ちを逃し、インカレ出場争いを抜け出せ切れなかった。そこで慶大は前節から攻撃面で大きく布陣を変更。1トップに山本哲平(2年=國學院久我山高)、トップ下に山浦新(4年=東京ヴェルディユース)、サイドハーフに川田悠介(4年=桐蔭学園高)、長尾賢太郎(4年=神戸U-18)を据え、さらにフォーメーションを4-4-2から4-2-3-1にシフトした。そして3位の専大との対決で勝ち点3をつかみに行く。立ち上がりはやや専大の速い攻撃に押されたものの、慶大の新フォーメーションが機能し試合は互角の展開へ。そのまま後半も一進一退の攻防が続いたが、試合終了間際に勝ち越しを許してしまった。「自分たちのやりたいサッカーを体現できた今年一番の試合だった」(須田芳正監督)と振り返るように、速いパスワーク、鋭いカウンターで強豪と互角に戦える力を示したが、守備面で課題が残る試合となった。

 試合は序盤、専大に速い攻撃からペースを握られる。そしてその流れのまま11分、北爪健吾(4年=前橋育英高)のシュートでキーパーにはじかれたこぼれ球を、山川翔也(3年=新潟西高)に押し込まれてしまう。しかし、慶大も速いパスワークと鋭いカウンターで徐々に流れをつかみ、互角の展開へ。19分には、山本のスルーパスに抜け出した長尾がシュートを放つものの、惜しくもポストに阻まれる。そして得点の機運が高まっていた41分、長尾のヒールパスを受けた山本がペナルティエリア内でファウルをもらいPKを獲得。そのPKを山本が自ら落ち着いてゴールを決め、前半を1-1で終える。

しかし後半の立ち上がり、パスを受けた山川が外に逃げる動きから放ったシュートがそのままゴールへ。再び慶大は専大にリードを許す展開に。だが、それからわずか3分後、浅間翔大(4年=暁星高)がファウルを受け、この日二度目のPKを得る。それを川田悠介(4年=桐蔭学園高)が冷静に決め、再度同点に持ち込む。68分には専大にPKを与えてしまうが、峯達也(4年=桐光学園高)が好セーブを見せ、絶体絶命の危機を救う。その後も両チームともに譲らない展開で、攻守が素早く入れ替わる展開で試合が進む。しかし88分、小口大貴(2年=川崎FU-18)のシュートが跳ね返ったこぼれ球を不運にも前澤甲気(4年=清水商高)に押しこまれる。そして試合終了のホイッスルが鳴り、慶大は2-3で惜敗した。

 インカレ出場に向けて重要であったこの一戦は敗戦したものの、攻撃面での復調の兆しが見られた実りのある一戦だった。守備面では「最後の一歩まで競り負けないようにする」(増田湧介(4年=清水東高))ことを徹底すると語ってくれるなど、改善点が明確だ。次は、インカレ出場を争っている駒大とのまさに負けられない一戦。勝ち点3を積み上げ、インカレ出場をぐっと近づけたいところである。


試合後の監督・選手のコメント

●須田芳正監督

―今日はインカレ出場のかかった大事な試合だったがどのような気持ちで臨んだか

「ハートで戦っていこうと思いました。非常に良い試合ができました。負けてしまったというのはありますが、自分たちのやりたいサッカーをできたという点で今年一番の試合だったと思います」

―自分たちのやりたいサッカーとは

「まずは守備面でボール保持をしっかりしていくこと。今回は3点取られてしまったという事はあるが、全体として集中してディフェンスができたことが良かったです。二つ目はカウンターを狙うこと。今回の試合ではみんな後ろでボールを取って、スプリントして何回も良い攻撃ができていたと思います」

―布陣など前回の試合から変えたことは

「中盤の所は4-5-1でマンツーマンにしようと思った。メンバーは端山が扁桃炎で急きょ木曜に試合に出られないことが発覚して、4年の長尾を起用したが、彼が非常に頑張ってくれた。彼の4年間の頑張りがこの試合に反映されたと思います。これからの試合でも使えると思っています」

―次節に向けての意気込みを

「この試合での勢いを次の試合につなげていきたいですね。まさに次の相手はインカレ出場を争っている駒大ということで、勝利を目指してみんなで戦っていきたいです」

●山本哲平(2年=國學院久我山高)

―今日の試合を振り返って

「内容的には良かったんですけど、勝ち切れなかったのがダメかなと思いました」

―PKでの得点シーンを振り返って

「自分がもらって誰か蹴るかなと思っていたら、自分が蹴れと言われたので、落ち着いて決めました」

―相手の印象は

「強かったですけど、相手も主力が数人いなかったので、勝てると思っていました」

―フォーメーションが変わりましたが

「1トップで1人アンカーを入れて、ちょっと守備的だったんですけど、カウンターに関してはやりやすいので、ある意味攻撃的だったかなと思います」

―今後の課題、次節に向けて

「駒大に勝てばプレーオフ出場が決まるので、次勝てるように、守備のところをしっかり見直して無失点でいきたいです」


(取材・文 慶應スポーツ 萩原萌乃)


[次節試合予定]

第21節 11月8日 駒大戦 (13:50@江戸川区陸上競技場)

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