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[ユニバ]“ドラゴン2世”FW澤上が2発の活躍、4発快勝に貢献

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[7.7 ユニバーシアードGL第3節 日本4-0マレーシア]

 ユニバーシアード光州大会は7日、グループリーグの第3戦を迎え、ユニバーシアード日本代表はマレーシアと対戦。序盤からボール支配で優位に立つ展開となったが、なかなかゴールは奪えないというありがちな流れの試合となった。9分にFW岡佳樹(桃山学院大3年=東山高)の決定的なヘディングシュートが相手GKに阻まれて以降はチャンスらしいチャンスもなく、ロースコアのゲームも覚悟される展開だった。

 だが、そこで“ドラゴン2世”の左足が火を噴いた。25分、巧みにパスを引き出してバイタルエリアで前を向いたのは、右MFに入っていた“ストライカー”澤上竜二(大阪体育大4年=飛龍高)。「あのスペースが空いていると思っていたところに入れて、もうターンする前から打とうと思っていた」という左足のミドルシュートがマレーシアゴールへ突き刺さる。

「澤上の(ゴール)は大きかった」と神川明彦監督が語ったように、これでゲームの主導権は完全に日本のものに。左足のシュート力を持つ澤上を、あえて右MFに配置する用兵が的中する形となった指揮官も納得のゴールだった。

 さらに、澤上は前半終了間際にも追加点を流し込む。「相手DFはボールに釣られる傾向があるので、外から入っていけば付いてこられないと思っていた」という読み通りにゴール前へ侵入すると、「室屋はずっといいボールをくれていたので、今度も来ると思った」と、逆サイドのDF室屋成からのクロスボールに抜け目なく合わせて2点目を奪い、試合の流れを決定付けた。

 頑健な肉体に縦への推進力、クロスボールに対しての強さを兼ね備え、何より左足に“一発”を秘めるストライカーらしいストライカー。目標とする選手は“ドラゴン”の異名で知られた元日本代表FW久保竜彦氏だと言うが、なるほど似通った特長を持つ選手であるのは間違いない。名前も「竜二」と「竜彦」と同じ「竜」を含む縁があるだけに、“ドラゴン”の異名を受け継いでいくポテンシャルは十分にありそうだ。

(取材・文 川端暁彦)

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