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[関東]両守護神が大奮闘、天王山はスコアレスも早稲田大が3年ぶり優勝に王手

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前半37分、GK小島は三笘のシミュレーションを強く主張した

[11.4 関東大学1部L第19節 早稲田大0-0筑波大 味フィ西]

 関東大学サッカーリーグ1部の第19節2日目が4日に行われた。味の素フィールド西が丘の第2試合では、首位の早稲田大と2位の筑波大との天王山が行われたが、0-0の引き分けに終わった。勝ち点差は6のままで残り3節へ。次節で早稲田大が3年ぶりの優勝を決める可能性が出てきた。

 勝ち点6差で迎えた大一番。ただし首位の早大は前節、東洋大にまさかの6失点大敗。対する筑波大は4連勝と勢いを持って乗り込んできた。9差になるか、3差に縮まるのか、はたまた勝ち点1ずつを分け合うのか。今季リーグ戦の行方を占う一戦がキックオフされた。

 大学サッカー界を代表する両GKの奮闘が目立つ試合になった。前半7分、早大は左クロスからFW岡田優希(4年=川崎F U-18/町田内定)がシュートを打つが、GK阿部航斗(3年=新潟U-18)が防ぐと、シュートは右ポストを叩く。逆に同30分、今度は筑波大のチャンス、右クロスを長身FW犬飼翔洋(3年=中京大中京高)がドンピシャヘッドで合わせるが、GK小島亨介(4年=名古屋U18/大分内定)がビッグセーブで弾き出し、先制点を与えなかった。

 さらに両GKの見せ場は続く。前半37分、勢いよくエリア内に侵入したFW三笘薫(3年=川崎F U-18/川崎F内定)が小島と交錯。PKかと思われたが、御厨貴文主審は三笘のシミュレーションと判断した。小島はこの時、主審に「絶対触っていない」と主張したという。「レフェリーもかなり迷ってましたけど、主張が良かったと思います。主張がなかったら、流れでPKを取られていたかもしれません」と安堵した。

 後半に入っても23分、筑波大のCKからDF鈴木大誠(4年=星稜高/徳島内定)が合わせたヘッドを小島がセーブ。一方の阿部も後半39分、MF藤沢和也(3年=早稲田実高)に切り返しから許したシュートを好セーブで弾き出し、得点を与えなかった。

 結果はスコアレスドロー。ただ追う立場、追われる立場では、捉え方の違う結果になった。「相手の勝ち点2を防いだという点では非常に大きい」と話したのは早大の外池大亮監督。対する筑波大の小井土正亮監督は「見ていて面白い試合だったと思う。清々しい」と話し始めるも、最後は「相手の守備をほめつつも、何とかならなかったのかな」と悔しさを隠し切れない様子だった。

(取材・文 児玉幸洋)
●第92回関東大学L特集

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