[MOM809]明治大DF福田心之助(4年)_“主将代理”の大学L初ゴール含む2発
[大学サッカー・マン・オブ・ザ・マッチ]
[8.6 関東大学L1部第12節 明治大4-2流経大]
前半9分までに2点のビハインドを背負うまさかの展開を強いられた明治大だったが、そこは流石だった。前半のうちに1点を返すと、後半25分に獲得したPKを、ゲームキャプテンのDF福田心之助(4年=札幌U-18)が決めて同点。そして同31分にFW田中禅(2年=鳥栖U-18)に逆転弾が生まれると、同40分には福田にこの日2点目となるダメ押し弾が生まれた。
大学リーグ初ゴールを含む2ゴールだった。まず1点目のPKは、獲得したFW佐藤恵允(3年=実践学園高)からキッカーを託されたものだった。「いつもケインが蹴っていたけど、怪我もあったのか、あの時は『福田さん蹴って』と言われました。自分が任されたからには、キャプテンですし、1-2で負けている状況だったので、気持ちで蹴れてよかったです」。
そして2点目の場面、福田は佐藤恵が右サイドのスペースに走り込むと、右足で豪快に蹴り込む。「自分の持ち味は前への推進力やオーバーラップ。でもあそこまで上がって点を決められたのは、明治に入ったからこそのプレーだったのかなと思います」。自らの成長を感じる2ゴールで、後期初戦の勝利を呼び込んだ。
今季の主将を決める際、福田にするか、DF林幸多郎(4年=鳥栖U-18/横浜FC内定)にするのかで4年生で話し合ったのだという。最終的には福田が林に託すことで決着。ただし福田は「自分はピッチ内で仕切るくらいの気持ちでやる」と林に熱い思いを伝えていたことを明かす。
しかし林は前期の途中に怪我による離脱を余儀なくされることになった。そこから代わりにキャプテンマークを巻くことになったのが福田だった。「(林の)長期離脱が決まった時は動揺があって心の整理に時間がかかったけど、シーズン当初の覚悟を再確認した」。この日の試合の入りのように、チームに隙を与えてしまっていると反省するが、「少しずつ明治のキャプテンとしてというのが分かってきた」と日々の充実も感じている様子だ。
今年5月には、高校時代までを過ごした北海道コンサドーレ札幌の練習に参加。その後の進展はまだないが、複数のクラブの評価が耳に届いているという。ただプロ入りを掴むためには、まだアピールが足りないことも自覚する。
先日のアミノバイタルカップ決勝では、自らのオウンゴールもあり、国士舘大にPK戦の末に敗戦。タイトルを掴むことが出来なかった。「まだ後期や大臣杯、インカレとアピールできる場がある。明治でプレーすることが一番のアピールになると思っています」。逞しさを増す“主将”は、自らの評価に繋がると信じるチームの結果だけを追い求めていく。
(取材・文 児玉幸洋)
●第96回関東大学L特集
[8.6 関東大学L1部第12節 明治大4-2流経大]
前半9分までに2点のビハインドを背負うまさかの展開を強いられた明治大だったが、そこは流石だった。前半のうちに1点を返すと、後半25分に獲得したPKを、ゲームキャプテンのDF福田心之助(4年=札幌U-18)が決めて同点。そして同31分にFW田中禅(2年=鳥栖U-18)に逆転弾が生まれると、同40分には福田にこの日2点目となるダメ押し弾が生まれた。
大学リーグ初ゴールを含む2ゴールだった。まず1点目のPKは、獲得したFW佐藤恵允(3年=実践学園高)からキッカーを託されたものだった。「いつもケインが蹴っていたけど、怪我もあったのか、あの時は『福田さん蹴って』と言われました。自分が任されたからには、キャプテンですし、1-2で負けている状況だったので、気持ちで蹴れてよかったです」。
そして2点目の場面、福田は佐藤恵が右サイドのスペースに走り込むと、右足で豪快に蹴り込む。「自分の持ち味は前への推進力やオーバーラップ。でもあそこまで上がって点を決められたのは、明治に入ったからこそのプレーだったのかなと思います」。自らの成長を感じる2ゴールで、後期初戦の勝利を呼び込んだ。
今季の主将を決める際、福田にするか、DF林幸多郎(4年=鳥栖U-18/横浜FC内定)にするのかで4年生で話し合ったのだという。最終的には福田が林に託すことで決着。ただし福田は「自分はピッチ内で仕切るくらいの気持ちでやる」と林に熱い思いを伝えていたことを明かす。
しかし林は前期の途中に怪我による離脱を余儀なくされることになった。そこから代わりにキャプテンマークを巻くことになったのが福田だった。「(林の)長期離脱が決まった時は動揺があって心の整理に時間がかかったけど、シーズン当初の覚悟を再確認した」。この日の試合の入りのように、チームに隙を与えてしまっていると反省するが、「少しずつ明治のキャプテンとしてというのが分かってきた」と日々の充実も感じている様子だ。
今年5月には、高校時代までを過ごした北海道コンサドーレ札幌の練習に参加。その後の進展はまだないが、複数のクラブの評価が耳に届いているという。ただプロ入りを掴むためには、まだアピールが足りないことも自覚する。
先日のアミノバイタルカップ決勝では、自らのオウンゴールもあり、国士舘大にPK戦の末に敗戦。タイトルを掴むことが出来なかった。「まだ後期や大臣杯、インカレとアピールできる場がある。明治でプレーすることが一番のアピールになると思っています」。逞しさを増す“主将”は、自らの評価に繋がると信じるチームの結果だけを追い求めていく。
(取材・文 児玉幸洋)
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