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[関東2部]FC東京内定MF安斎颯馬が3戦連発!「1日でも早くピッチに」今年中のプロデビューを誓う

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早稲田大で3戦連続ゴールを決めたMF安斎颯馬

[4.16 関東大学L2部第3節 青山学院大1-1早稲田大 青学大G]

 開始早々に失点した早稲田大だったが前半22分、MF安斎颯馬(3年=青森山田高/FC東京内定)がエリア内で倒されてPKを獲得。これを自ら決めて同点に追いついた。

 安斎はこれで開幕から3戦連発。PK弾は2試合連続となった。大学に入ってから公式戦でPKを蹴ったのは前節が初。高校選手権決勝のPK戦で外して以来のPKだった。

「選手権で外してから自分が決めたコースにしか蹴らないと決めている。仮に止められても自分が後悔しないように蹴ったと言えるキックを蹴りたいと思っている」

 この日対面したGKは、高校時代に自主練をよくしていたという後輩・沼田晃季だった。「沼田という存在はありましたけど、特に意識していなかった。今日は自分自身との勝負だと思っていました」。精神的にも逞しくなった姿を見せつけるゴールにもなった。

■FC東京への帰還

 先週水曜日の4月12日に、FC東京から安斎颯馬の25シーズン加入内定が発表になった。「FC東京さんにはキャンプに呼んでもらって、ある程度の手ごたえを持った中で、キャンプ終了後にすぐにオファーを貰いました」。

 ただ大学3年生になったばかりのこの時期に決めていいのか、さらに昨年のリーグ戦で全22試合に出場しながら1得点に終わっていたことで、大学で結果を残せていない思いが強かった。また今季よりFC東京に正式に入団した先輩MFの西堂久俊が、同じく大学3年生で内定を決めた姿を間近で見てきたことも、頭の隅をよぎった。安斎も「本当に行ってもいいのかという葛藤があった」と心情を披瀝する。

「考える期間が一か月以上あったので、いろんな人に相談させてもらいました。今行った方がいいという人、もっと結果を残してから行った方がいいという人。いろんな意見がありました。その中で最後は自分で覚悟を決めました。もっと高い所にチャレンジしたいという思いがあったので、決断にいたりました」

 FC東京は中学時代までを過ごした古巣だ。FC東京の下部組織であるFC東京U-15深川で10番を背負った安斎は、U-15日本代表候補にも選出。高円宮杯で準優勝した実績を残して、FC東京を離れた。あれから5年と少し、FC東京に再び戻る権利を勝ち取った。

 大学入学後はJ2クラブの練習に参加した時期もあった。「サッカーをフラットに見て、どのチームだったらやりたいポジションやサッカーが出来るかを見た」。ただその上で「一番成長できるな」と感じたクラブが、FC東京だった。「結果的にお世話になったチームに帰ることになった。より一層強い思いになっている。最終的に戻れたことについては、嬉しく思っています」。

 青森山田の一学年後輩の松木玖生との再演など、これからも話題は尽きそうにない。中学時代に一度だけ前座試合で立ったことがあるという味の素スタジアムでプレーする姿についても、「1日でも早くピッチに立ちたい」とイメージを膨らませている。

「FC東京と行き来することになるので、大変な1年になると思うけど、自分が強くなるために、逆に向こうでもらった刺激を早稲田で還元できるようにしたい。それも内定選手の使命。今年中に試合に出ることを目標に、もっともっとアピールしていきたいと思います」

(取材・文 児玉幸洋)
●第97回関東大学L特集

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