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[関東2部]昇格争いのダークホースに…立教大主将GK横井海斗「創部100周年の記念すべき年に1部昇格を」

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立教大が堅守をみせて立正大を下した

[10.8 関東大学L2部第16節 立教大1-0立正大 立教大G]

 立教大が上位の立正大を1-0で下して、順位を7位に上げた。スコアレスの後半16分、MF吉田奨(4年=八千代高)が右サイドを突破。マイナスクロスを受けたMF高木一史(4年=JFAアカデミー福島)が左足で流し込んで、決勝点を奪った。

 守っては持ち前の堅守が光った。千葉入りを内定させるDF久保庭良太(4年=千葉U-18)や、高校時代にインターハイ優勝経験を持つDF安久レオナルド高貴(4年=桐光学園高)を中心に3バックと4バックを使い分ける可変守備で対応。そして最後の砦、主将GK横井海斗(4年=初芝橋本高)が堅実な守りで、ゴールに鍵をかけた。

「今年は創部100周年という記念すべき年でもあるので、そういった年に関東1部昇格できれば、チームとしても、もっと上に上がっていけると思えるシーズンになると思います」

 横井がそう話したように、立教大サッカー部創部100周年を迎える今季は、復活の足掛かりとしたいシーズンになっている。メキシコ五輪銅メダルの守護神・横山謙三氏らがOBでいる立教大だが、1970年代ごろから長年低迷。ただ2018年に41年ぶりに関東2部を戦うと、22年に都リーグに降格したものの、1年で関東2部に復帰を果たしていた。

 また今季は開幕前に久保庭が卒業後のジェフユナイテッド千葉への入団を内定。さらに今春の天皇杯予選となる東京都サッカートーナメント学生系の部予備予選では、関東1部の日本大や中央大を破るなど、チーム力に自信を持ってシーズンに入っていた。

 リーグ戦はここまで6勝5分5敗。順位は7位だが、3位の関東学院大までの勝ち点差は6で、昇格の可能性は十分に残している。夏の中断期間には、筑波大や中央大と練習試合を重ねることで、課題の得点力向上など、チーム強化を図ることが出来たという。

 久保庭以外の選手でプロ志望の4年生はもういないようだ。いくつかのJクラブで練習参加をしたという横井も、卒業後の飲料メーカーへの就職を決めている。「サッカーはこれで最後にすると決めたので、集大成を頑張りたいと思います」。同じ体育会で起こった不祥事で批判を浴びる同大だが、サッカー部は活動に自信を持っている。「立教の代表的な存在になるためにも、こだわりながらやっていきたい」。古豪復活を掲げるダークホースが、昇格争いを面白くする。

(取材・文 児玉幸洋)
●第97回関東大学L特集
児玉幸洋
Text by 児玉幸洋

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