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[関東]日本大MF石橋鞘は明秀日立と異なるサッカーに挑戦…J1札幌が待つ天皇杯は「夢がある」

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MF石橋鞘がヘディングシュートで大学初ゴール

[5.4 関東大学L1部第4節 日本大 3-4 国士舘大 味フィ西]

 日本大MF石橋鞘(1年=明秀日立高)は今季から大学サッカーに舞台を移すなか、4日の国士舘大戦(●3-4)で関東大学リーグでの初ゴールを決めた。

 石橋は1-2とビハインドの状況からピッチに入る。しかし後半32分、国士舘大が獲得した右サイドからのFKがファーサイドに流れたところ、ボールが左手に当たってPKを与えてしまった。このPKで2点差に離されると、チームはその後もう1失点して1-4とされた。

 それでも後半42分、石橋が右からのクロスボールをヘディングで叩き込んで1点を返す。これで日本大が勢いをつけると、後半アディショナルタイム1分にPKで1点差に迫る。最後まで猛攻を仕掛け、同アディショナルタイム5分には石橋が絶妙なクロスボールを供給。ただ、味方のボレーシュートは枠の左に外れ、3-4で敗戦となった。

 試合後、石橋は得点の喜びよりも強い悔しさを感じた。ゴールも「あまり嬉しくはない」と唇を噛み、ハンドの反則でPKを与えてしまったことを反省する。それでもこのゴールが新たなサッカースタイルに挑む石橋を勢いづけるはずだ。

 石橋は昨夏の全国高校総体(インターハイ)で2ゴールを決めて明秀日立の初優勝に貢献。冬の全国高校サッカー選手権でも2得点を奪って日本大に進学すると、開幕節から途中出場でピッチに立った。

 ただ、明秀日立がスピードを活かした攻撃を展開する一方、日本大は最終ラインからのビルドアップを特徴とする。石橋は「明秀のときは絶対に(ボールを)失ってはいけないという考えではなかった」と振り返りながら、ボールロストがピンチに直結する現在は「とにかく失わないことを頭に入れてプレーするので、そこは少し難しい」と、高校時代との違いを示す。そのなかで石橋は日本大戦で最終ラインから前線へとボールを繋ぐ経由地点でプレー。1年生ながら重要な役割を担うなか、ゴールという結果を残せたことは今後に繋がるだろう。

 日本大の次戦は天皇杯出場をかけた東京都予選決勝・横河武蔵野FC戦。さらに天皇杯1回戦で栃木県代表に勝つと、J1の北海道コンサドーレ札幌と対戦できる。石橋は「そこまでくるとやっぱり夢がある」と高いモチベーションを示すと、「日本大に新しい歴史を刻める。反省を活かしつつ、結果でチームに貢献できるようにしたい」と前を向いた。

(取材・文 加藤直岐)

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