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[関東]“同郷のレジェンド”たちにもいい報告を…流通経済大FW渡邊乃斗、大学リーグ初ゴールは5戦ぶり勝利に導く決勝点

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[6.8 関東大学L1部第8節 流通経済大 3-2 国士舘大 味フィ西]

 待望の大学リーグ初ゴールが、チームを5試合ぶりの勝利に導く決勝点になった。後半の2得点で前半のビハインドを跳ね返した流通経済大は26分、左CKをDF根本健太(4年=東京学館高)が折り返すと、FW渡邊乃斗(ないと、4年=鹿島ユース)が詰めて逆転に成功した。

 4年目で初のトップチームでの出場になっている。入学した最初の半年間はトップチームの練習に帯同していたという渡邊だが、高校時代をともに過ごしたDF国府田宗士(4年=鹿島ユース)が開幕戦から先発デビューを飾る中で、なかなかメンバー入りが叶わず、結局リーグ戦で出場することなく、社会人リーグを戦う流通経済大学FCや流経大ドラゴンズ龍ヶ崎に回っていた。

「1年の最初の半年間でトップにいさせてもらったけど、その時期は満田(誠=広島)君たちがいた世代。自分は実力がないなと思い知らされた年だった。自分が流経大サッカー部で生き残っていくかを考えたときに、もっと出来たこともあったと思うけど、遅いですけどステップアップできたかなと思います」

 出身は岩手県滝沢市。中学時代は同郷・岩手出身のレジェンドである小笠原満男氏が設立したレノヴェンスオガサFCに所属し、高校からは小笠原氏が現役時代にプレーした鹿島アントラーズの下部組織に進んだ。「満男さんにはテクニカルアドバイザーになった高校2年生からは直接指導もしてもらいました。今でも大会などで流経大のグラウンドに来てくれた時は挨拶をしますが、その時はきつめの言葉を貰います(笑)」。

 小笠原氏のほかにもお世話になっているという長谷川祥之スカウト担当らに恩返しするためにも、いい報告をし続けたいと考えている。「プロでやりたい。その世界に行くためにも大学リーグで自分の力を示していかないといけない。苦しい時期もあったけど、去年の最後に出場したカップ戦では得点王にもなれた。自分が活躍することでチームを勝利に導きたいです」。卒業後の水戸入団を決めた筑波大DF沖田空や、明治大MF木内達也、東洋大FW梅津凜太郎ら、他大で活躍するユースの同期にも負けられないと思いを強くする。身長185cmストライカーの逆襲は、ここから始まる。

(取材・文 児玉幸洋)

●第98回関東大学リーグ特集
児玉幸洋
Text by 児玉幸洋

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