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[C☆voice_29]大阪体育大MF村田和哉「天皇杯ではガンバ大阪と対戦したい!」

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 大学サッカー界の注目選手にその時どきの課題や目標について聞く連載企画「College star voice」。第29回は11年のセレッソ大阪加入が内定している大阪体育大MF村田和哉選手(4年=野洲高)です。村田選手が主将を務める大体大は、現在関西学生2部リーグに所属。今年度の総理大臣杯では全国大会1回戦敗退も、先月29日に行われた大阪サッカー選手権で優勝を果たし、きょう3日に開幕する天皇杯には大阪代表としての出場が決まっています。村田選手の現在の目標、そして天皇杯へ懸ける想いとは?

―総理大臣杯では国士舘大に敗れ、初戦敗退となってしまったが。
「決めるとこを決めれば勝ってたかなというのが僕の中ではある。相手は関東で強いっていうイメージはあったんですけど、関東だからビビることはなかったし。個人的にも関東だからといっても自分たちは通用してたんで、別にいけるなというのはあった」

―ではどこで勝敗が分かれた?
「やっぱ最後の決定的なところですよね。国士さんは2本のああいうシュートを決めたと。そういうところが決定的だったかなと思いますね。そこがゲームを決めた一番のポイントになったかなと。もしあれを俺らが決めていたら、それはわからなかったですし」

―結果は敗戦だったがみんな晴れ晴れとした顔をしていた。
「チームは負けたんですけど、みんなもよくやってくれたんで。そこはキャプテンとしてもそうですけど、チームに対してっていうか、最後終わったときに「ナイスプレー」って言ったんで」

―試合終了直後みんなに『ナイスプレー』と?
「はい。言いましたね。今回ここまで、この舞台に連れてきてくれたのもチームですし。その中で自分がいるだけであって。最後までほんまに、みんな頑張ってくれてたんで」

―チームの結束はかなり固いですよね。
「今日も朝みんなにメール送って」

―チーム全員に?
「Aチーム全員とスタンドにいる全員にもメール送ったんですよ。B、C、Dチームの奴には、マネージャーから送ってもらって。もう勝ちたいというか、みんなで戦ってるんや俺らはっていう。Aチームだけじゃないねんていうのが、僕が最初みんなに言ったことですから」

―そのメールの内容は?
「えっと……みんなに送ったのは『最後の笛が鳴るまで全力で戦おう』と。『一人ひとり役割は違うけど、しっかり責任を果たしましょう』みたいな。『俺ら失うものないんで、ただ純粋にサッカーを楽しんでひたすら走りましょう』で、『いい表情で会いましょう』みたいな感じのことを」

―チームメイトの反応は?
「とりあえずみんなからいつもメールとかきて。『頑張りましょう!』とか。ほんまにチームがいい関係でいれてるんで。なんか一番最初に自分が考えた理想のチームになったんかなって」

―理想のチームとは?
「とりあえず俺らは愛されるチームにならないとって。仲間とかの信頼関係とかもあって、保護者とかもなんだかこのチーム応援したくなるような。そういう風なのが僕は理想で、だからチーム立ち上げのときにAだけじゃなくて全員にそういうチームになろうって言って。みんなでこの大会をやってるんやでっていう。僕らAチームも今日とか(B~Dチームの選手が)来てくれてる分、Iリーグとか応援も行ってますし。お互いにほんまにいい関係です」

―監督は『村田はJでやっていく力はあるが競りながらのプレーに課題がある』と話しているが。
「そうですね。そこが一番の課題ですね。そういう監督が言っている競りの部分もあるんですけど、やっぱりチームはシュートを自分で決定できるっていうか、この試合を俺の一振りで決めれるって能力があれば。スピードに関しては自分は絶対いけるって思ってるんで」

―守備の部分は?
「守備のところはやっぱり課題ですね。それはもうずっと課題なんですけど。やっぱりそういうところも直していかないと。だめだなーというのはあるんですけど」

―今後の目標は?
「やっぱりまぁ守備のとことかもあるんですけど。最後の決定力というか、自分で試合を決めれるっていうか最後の一振りで。そんな選手になれればいいかなーと思うんですけど。そうしたらプロでもやっていけるかなとは思ってます」

―大学サッカーも残りわずかだが。
「2部落ちとか、けがもあったんですけど。そういうのもありながら、総理大臣杯に出れたことは良かった。最後の4回生の時に、結局自分らの歳に結果残してなんぼやねんっていうそういう俺の考えがあるんで」

―自分たちの学年で結果を残したいと。
「まぁ2年前に2年生で入ったときに(総理杯で)優勝したんですけど、気持ちはそりゃあ嬉しいですけど。薄いっすよね。4回生に比べたら。やっぱ結局は自分の歳に最後みんなで結果を残したいっていう想いがあったんで。でも、総理大臣杯に出れたって言うのはすごい自分にとっても嬉しいし。ほんまにそこしか僕らは目標がなかったんで」

―総理大臣杯へ懸ける想いは強かった?
「2部はインカレもないんで。総理大臣杯の大舞台に出るっていうのは。それと天皇杯と。その2つに出るためには関西選手権やろって。関西選手権で2部からずっと勝って来て、1部に勝って、すごいほんまにチームとしてひとつになったかなというのはあって」

―試合毎に全員がまとまってきた?
「大学生にして『チームってえぇなぁ』って。自分が大学生なのに青春チックにやってるとこが、なんかこう自分でもそんなのは高校までかと思ってたんですけど。なんかやっぱみんなと一緒に頑張る喜びみたいな」

―本当に活き活きされてますね。
「ほんまに楽しいっす。今が一番。みんなで楽しもうやって」

―監督は次の目標は天皇杯でガンバ大阪とやることだと言っていました。
(※3日の天皇杯初戦でアルテリーヴォ和歌山に勝利すると5日にG大阪と対戦することとなる)
「僕もそこっす。そこだけっす。そこだけというか、それと1部昇格というのも残ってますけど。ガンバと天皇杯でやってっていうのは、狙ってますね」

―総理杯の敗戦直後から『ガンバとやろう!!』と次の目標をみんなが口にしてましたね。
「負けたけど、ガンバとやればええやんって感じだったんで。試合終わってから、みんなも言ってたんで。天皇杯いこうやって」

―チーム全体がかなり前向きですよね。
「もう前向きで、ほんまにここまでやったことが自分らはすごいって思ってるんで。自分で我ながらね。そんなすごくないんですけど(笑い)自分らで自分らのことをほめてるっていうかそんな感じですね。ガンバと出来るよう頑張ります!」

(取材・文 片岡涼)
連載:「College star voice」

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