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[コマスポ]勝利は遠く、降格迫る

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[駒大スポーツ ゲキサカ版]
[11.19 第85回関東大学サッカーリーグ戦・後期1部リーグ第20節 明治大0-0駒澤大 西が丘]

 JR東日本カップ2011第85回関東大学サッカーリーグ1部・第20節は19日,国立西が丘サッカー場で駒大vs明治大が行われた。前節、駒大は幾度もチャンスを作り出すも決定力不足に泣き、神大相手に0-1で敗北。降格が目に見えて現実味を帯びてきた。今節、優勝争いに名を連ねる昨年王者・明治大を相手に、善戦し幾度とチャンスを作るも前節の課題を改善出来ず、無失点ながらも涙をのむことになった。

 降りしきる雨の中、集中応援日を迎えた駒大スタンドからは必死の応援が轟く。これに応える駒大のスターティングメンバーは四年生が多く並び、この試合にかける思いが窺えた。「後輩に一部という舞台を残したい」。FW肝付将臣(4年=熊本学園大学付属高)、DF砂川太志(4年=宜野湾高)は、試合後に四年生を代表して語ったが、はやる気持ちと雨に足を取られ試合序盤からペースを掴めずに苦しんだ。

 対する明大は、短いパスを繋ぐことでゴールへと迫った。中盤のスペースで明大MF梅内和磨(2年=F東京U-18)がフリーになると、そこを起点にFW岩渕良太(3年=F東京U-18)、FW阪野豊史(3年=浦和ユース)がスルーパスで駒大DFの裏へと抜ける。駒大の要である主将DF林堂眞(4年=習志野高)の不調と豪雨によるグランドコンディションの悪さが響き、攻め込まれる苦戦を強いられた。ゴール前の際どい瞬間でボールを取りこぼし、突破を許すシーンが見られたことも否定出来ない。MF湯澤洋介(3年=矢坂中央高)がDFラインまで下がり危機を脱出など、まさにチーム一丸となったDFに「粘り強くできていた」と秋田浩一監督も漏らす。

 無得点に終わったが、攻撃でも本来の駒大サッカーを演出した。特に活躍をみせたのが肝付だ。今シーズン、長身を生かせず空中戦に悩みを抱えていたが、この日は体を張ったヘディングで中盤を抑圧。足元のプレーにおいても、右サイドから単身切り込み、豪快なシュートを見せるなど好調ぶりを発揮した。これに負けずと、湯澤もドリブルで切り裂き、両選手が中心となって中央の混戦地帯を崩すシーンが目立った。「持ち味であるヘディングでチームに貢献しようとした」(肝付)が、「セカンドボールがまだ拾えてない」と砂川が語るように、得点に結びつかない要因も垣間見えてしまった。

 明治の反撃が始まったのは後半に入ってから。隙をついたスルーパスだけでなく、サイドからのドリブル突破など多角的に攻め込む。それでも常に集中力を保った駒大は、堅守でゴールを守った。安定したDFに後押しを受けた前線もチャンスをつくり、MF奥村情(3年=名古屋U-18)は前線からの速いプレスで圧倒。攻撃機会を生み出す。

68分にFW大園祥太(4年=鹿児島実業高)に代わりFW山本大貴(2年=ルーテル学院高)が投入されると、さらに試合終盤に向けて、FW小牟田洋佑(1年=前橋育英高)、FW小牧成亘(1年=ルーテル学院高)がピッチに送られ、新たな3トップ態勢で明治ゴールへ果敢に迫る。アディショナルタイムを迎え、MF碓井鉄平(2年=山梨学院大付属高)のFKや湯澤のドリブルで、ゴールへ迫るもあと一歩届かない。勢いだけ高まる中、無得点のまま試合終了を迎えた。

 今節、勝利を逃したことで単独最下位に落ち込み、降格にまた近づいた。「明大相手に以前より気持ちの面でよくできていたが最後が弱い」秋田監督が漏らすように、前節から得点力不足に泣いた駒大。残るは二戦。勝利を逃せば、降格の二文字を叩き付けられることになる。何としても喰らいついてもらいたい。

[写真]前線で基盤となり、活躍した肝付(左)

(文 駒大スポーツ 渡邉悠太)
(写真 同 佐藤亮)

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