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[コマスポ]名門駒大・20年ぶりの2部降格…

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[駒大スポーツ ゲキサカ版]
[11.26 第85回関東大学サッカーリーグ戦・後期1部リーグ第21節 駒澤大0-0国士舘大 駒澤第2]

 JR東日本カップ2011第85回関東大学サッカーリーグ1部・第21節は26日、駒澤オリンピック公園総合運動場第二球技場で駒澤大vs国士舘大が行われた。3試合連続となる無得点で白星を逃した駒大は、最下位から脱出するも勝ち点届かず。1991年以来初となる20年ぶりの2部への降格が確定した。

「サッカーも人生も同じ。まだまだ甘い」。試合後、秋田浩一監督が語った言葉はまさにチームの現状を物語った。下位に沈むなか着実に攻撃の形を作り上げていった駒大。試合を重ねていく度にチャンスの数は増えていったが、総得点数は思うように動かず。決め切れない弱さに苦しめながら迎えた国士大戦は、「チームで点を」(DF林堂眞(4年=習志野高)狙いにいき、ポジションを問わず多くの選手がシュートを放ったが、点を取ることは出来ないまま試合は終了し、3戦無得点という結果に終わった。

 両チームに降格の可能性が残されていた一戦は、開始直後から激しい攻防戦を繰り広げた。「濱田が積極的に上がっていた」と秋田監督が評価したように、22分にそのDF濱田宙(4年=市立船橋高)が左サイドを駆け上がりチャンスメイク。ボールを受けたMF奥村情(3年=名古屋U-18)が放ったシュートは、惜しくもゴール隅へと外れたが、その1分後には、今度は濱田自らがミドルシュートで相手ゴールを脅かした。その後もFW山本大貴(2年=ルーテル学院高)・奥村の二人が華麗なパス回しで先制点を狙うなど、好調を保ちながら前半を終了。

 1部残留を懸けて迎えた後半。開始からわずか3分後、駒大に突然暗雲が立ち込めた。相手選手との接触プレーによりその場で動けなくなったのは主将の林堂。チームの大黒柱の負傷に会場が騒然とし、駒大ベンチでも不安の表情を隠せずにいると、主審が求めたものは担架ではドクターだった。「呼吸が出来なくなり苦しくなった」林堂は、動けるようになると自らの足で一度ピッチを離れ、そのわずか3分後に早々に復帰した。

 11人に戻り積極的な攻撃をみせたが、徐々に疲れの色が出始めると70分、初出場となるFW須貝暁(1年=駒澤大学高)をピッチへ。ホーム駒沢の地へ駆けつけた後輩・駒澤大学高の選手らの声援を背に「頑張らないといけないと思った」と口にした須貝は、「出来たことと出来なかったことが五分五分」と謙遜したが、体を張りボールをキープするなどその仕上がりは上々のものだった。

 それでも相手ゴールを割れないでいると80分、ディフェンシブな江川昇吾(4年=聖隷クリストファー高)を投入し林堂をFWに。同点でも残留が決まる国士大は、慌ててDFラインを固めると駒大の猛攻に応戦した。ロスタイムが6分と表示された直後、「チャンスがあったのに決められなかった」と悔しさを滲ませたMF山崎紘吉(4年=成立学園高)の放った後半駒大にとって唯一のシュートは、サイドからのクロスに頭で合わせたものだったが、相手キーパーの好セーブに遭いゴールネットを揺らせず。縦に早いパスを徹底し最後まで攻撃の手を緩めなかったがシュートまでは行けず、試合終了を告げる笛が長く響き渡った。

 スコアレスドローながら両チームにとっての現状は大きく異なり、1部残留を決め喜びを爆発させる国士大の横で、駒大イレブンは絶望感に肩を落とした。翌日に試合を控えていた中大が勝利を収めたため、最終節を残し残留圏との勝ち点差は5に。昨年の夏、日本一に輝いた名門駒大が20年ぶりの2部降格となった。

[写真]試合終了とともに肩を落とすイレブン
 
(文 駒大スポーツ 佐藤 亮)
(写真 同 河田奈津子)
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