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[全日本大学選手権]1回戦・全8試合プレビュー

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■1回戦(12月18日)
札幌大vs同志社大
専修大vs福山大
鹿屋体育大vs新潟経営大
筑波大vs中京大
福岡大vs慶應義塾大
桃山学院大vs静岡産業大
高知大vs仙台大
近畿大vs明治大


[鴻巣市立陸上競技場]

札幌大 11:00 同志社大
 3年ぶり6回目の出場を決めた札幌大(北海道)の対戦相手は、関西学生リーグを2位で終え、9年ぶりに全国行きを勝ち取ってきた同志社大。守る札幌大と攻める同志社大というゲーム展開が予想される。DF三上哲郎(4年=青森山田高)を中心とした最終ラインが、MF東矢尚仁(4年=国見高)らアタッカーの攻撃を抑えることができるか。

専修大 13:20 福山大
 関東2部リーグから昇格初年度で関東1部優勝を果たし、初の全国優勝を勝ち取ってきた専修大。初出場ながら、今大会の優勝候補といえる。千葉入りの内定しているMF町田也真人(4年=埼玉栄高)らの攻撃は圧巻。見ているものを魅了する攻撃的で美しいサッカーを全国の舞台でもみせることができるか。対する福山大は、「全体的に荒削りだが何かをやってくれるようなポテンシャルを持っている」と吉田卓史監督は説明する。DF谷本和希(3年=瀬戸内高)とルーキーDF峯恭平(1年=神村学園高)の両CBの奮闘に期待したい。

[古河市立古河サッカー場]

鹿屋体育大 11:00 新潟経営大
 九州王者・鹿屋体育大は、2年連続で全国の舞台にやってきた新潟経営大と対戦する。注目選手はなんといっても、来季の鳥栖入りが内定しているFW岡田翔平(4年=F東京U-18)だ。九州屈指の点取り屋が豊富な運動量を武器に敵陣へ攻めかかる。一方、昨季のインカレ初戦で明治大に0-11で敗れた新潟経営大は、インカレ初勝利を手にしようと鼻息は荒い。MF御座啓介(4年=柳ヶ浦高)が中盤でゲームをコントロールし、攻撃を組み立てていく。

筑波大 13:20 中京大
 1回戦屈指の注目カード。昨季ベスト4の両校が早くも初戦で激突することになった。昨年準優勝の中京大は、若い選手が多いながらも年間を通じて、コンスタントに結果を残してきた。準優勝に終わった昨年の悔しさを晴らせるか。東海リーグ得点王のFW藤牧祥吾(4年=清水ユース)は現時点で進路が決まっておらず、最後のアピールの場として、インカレにかける思いは強い。活躍に期待がかかる。対する筑波大は、関東リーグを3位で終えた。清水入り内定のMF八反田康平(4年=鹿児島中央高)らが魅せる攻撃は、鮮やかで見るものを魅了する。しかし、直前のリーグ戦・最終節では32年間に渡り、負けのなかった慶應義塾大相手にまさかの黒星。その流れを断ち切り、まずは自分たちのサッカーを展開し、初戦勝利をめざす。

[足利総合運動公園陸上競技場]

福岡大 11:00 慶應義塾大
 有力校同士が早くも初戦で対戦することになった。九州の雄・福岡大の相手は、現在、調子を上げてきている慶應義塾大だ。昨季のような攻撃力はない福岡大だが、今季は守備が抜群。下級生が多く試合に出ていることもあり、安定性には不安を残すが、U-22代表候補DF牟田雄祐(3年=筑陽学園)擁する守備陣が奮闘をみせ、天皇杯でJ1・大宮を破るなど、結果を残してきた。対する慶應義塾大は、全ポジションに渡って、非常にバランスが取れているチーム。最終ラインから前線の選手全員が攻守に渡り、ハードワークをみせる。プロ入り内定の4選手がみせる攻撃だけでなく、最後尾からはDF笠松亮太(4年=東京Vユース)主将がチームを引き締めているのが強みのひとつ。どちらに軍配が挙がるのか、注目が集まる。

桃山学院大 13:20 静岡産業大
 関西王者・桃山学院大は、今季から就任した楚輪博監督の下、4年ぶりとなる全国出場を勝ち取ってきた。夏の大学日本一決定戦である総理大臣杯ではベスト8止まりだったが、今回こそはと強く意気込む。注目選手はMF道上隼人(2年=C大阪U-18)。2列目からの果敢な飛び出しや、持ち前の武器で得点に絡んでいく。対する静岡産業大は、桃山学院大の攻撃に苦しむ展開が予想される。それでも、エースストライカーFW片山勇佑(4年=磐田東高)が試合の流れを変える一撃を持っている。前線からの果敢な守備で、強引にシュートまで持ち込む強さを兼ね備えたFWがチームを勝利に導く。

[たつのこフィールド]

高知大 11:00 仙台大
 たつのこフィールドの1回戦では、高知大と仙台大が対戦する。高知大が18年連続の出場で仙台大が11年連続と、互いにインカレの“常連校”となりつつある。高知大は昨季の主力メンバーが大幅に抜けたものの、四国リーグでは、得点王FW福本圭(3年=備前緑陽高)を中心に6戦33得点と圧倒的な攻撃力をみせてきた。守備でも大崩れする試合は少なく、2失点以上の試合は全6試合中、わずか1試合だけだった。攻守に渡っての安定感を全国の舞台でも発揮できるか。対する仙台大は、今季の総理大臣杯(予選)とリーグ戦を合わせると、13勝1敗という脅威の成績。総理大臣杯1回戦でPK戦の末に流通経済大に敗れたものの、それ以外の黒星はない。来季仙台加入のFW奥埜博亮(4年=仙台ユース)ら攻撃陣がゴールをめざす。

近畿大 13:20 明治大
 2年ぶりの頂点をめざす明治大は、関西リーグ3位の近畿大と対戦する。今季の明治大は総理大臣杯では、思うようなプレーができなかったものの、インカレへ向けてチームは調子を上げてきた。なかでも4年生の奮闘が光り、U-22代表DF丸山祐市擁する守備陣はもちろん、中盤ではMF宮阪政樹(4年=F東京U-18)がゲームを締める。今季躍進を遂げた関東得点王FW阪野豊史(3年=浦和ユース)の活躍にも期待がかかる。対する近畿大は、松井清隆監督が「ハードワークが命」と話すように、全員守備・全員攻撃で勝利をめざす。ハードワークと突破力でみせるFW宮本宗弥(4年=近大附和歌山高)主将と、ドリブルやゴールセンスでみせるFW皿谷圭史郎(4年=東福岡高)の強力2トップが明治大を切り崩しにかかる。

(文 片岡涼)

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