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[C☆voice55]中央大MF六平光成「今はとにかくオリンピック代表に入りたい。大学で相当インパクトを」

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 大学サッカー界の注目選手にその時どきの課題や目標について聞く連載企画「College star voice」。第55回は中央大の全日本大学選抜MF六平光成選手(4年=前橋育英高)です。

 U-19日本代表で主将を務め、全日本大学選抜として出場した昨年のユニバーシアードで金メダルを獲得している大学サッカー界を代表するMF。自身、チームともに苦しい1年だった昨年の巻き返しを狙う逸材MFの今年に懸ける思いとは?(取材日:4月11日)

―開幕戦(対慶應義塾大)は決勝点を決めて2-1で勝利
「試合内容も自分のプレーもあまり良くなかった。開幕戦は勝てたことが本当に良かったと思います。守備がめちゃくちゃ頑張ってくれたので、それが凄い助かりました」

―点を決めていいスタートになった
「点は取れたんですけどあまり動けなくて、全然納得はいっていません。点取ったから助かったようなものですよ。それがなかったら終わっていました。内容が悪かったのはみんなも感じていたと思います。点を取った後、ずっと支配されていたので」

―メンバーが揃った今年はタイトルのチャンス
「今年の4年はかなり個性が強いし、かなりいいと思います。あと、(奥山)慎がキャプテンでいろいろまとめてくれている。慎は相当大変だと思いますけれど」

―チームはディフェンスも手ごたえがある
「自分は前目のポジションが一番チームを助けられると思っているんですけど、この間の試合は後ろが本当に頑張ってくれた。凌いでくれたという感じです」

―今年はゴールにこだわっている
「とりあえず今年は取るだけ取ります。結果にこだわります。開幕戦みたいに他があまりダメだとはなりたくないんですけど、他のプレーが良くて点も取れるという感じにしたい。ただチームが勝つことが一番いい」

―自分が見て欲しいところ
「組み立てながらも、全部やるところです。大学だと前目しかやっていなかったんですけど、後ろから攻撃をつくってフィニッシュまでいく。それが自分の中で一番いいプレーかなと思います。後ろから前まで自分でつくって、フィニッシュで決められたら自分的には最高です」

―普段練習以外でこだわっているところは
「オレはバルサのサッカーしか見ていないです。技術的には練習をしまくれば上手くなれるんですよ。でも学ばないといけないのはポジショニング。それはちゃんとした人のものを教えてもらわないと分からない。プロだったら『もうちょっとこっち動け』とか言われると思うけれど、大学では細かく言われない。それはトップの選手を見て学ぶしかない。オレはバルサを見てポジショニングしか見ていないです。技術も上手いなと思うんですけど、イニエスタとかシャビのポジショニングしか見ていないです。テクニックはあまり見ないです。メッシを見てもメッシにはなれないんで。でもメッシのポジショニングなんてめちゃくちゃ上手いんですよ。動き出しのタイミングとか。そこを学ぶしか成長できない。あと技術はしっかり練習するしかない」

―注目される進路は自分の中ではっきりとしてきた?
「意外と慎重です。結構迷っています。どういうチームにいくのが一番いいかなと思って考えています。歳も歳なので、1年目から出るのか、強いところへいって上手い人を見ながら勉強するのか。強いチームで出ることを狙うんですけど、どっちを選ぶかめっちゃ迷っています。練習にも行っていないのでまだ決めきれていない」

―代表入りについては
「(年代別)代表が遠のいてしまったのが、むちゃくちゃ悔しいです。悔しいけれど入れない理由も分かっているので、それを今年1年でどれだけできるか。(呼ばれない)理由はゴールです。つくるのは後ろに下がったらノープレッシャーでもらえるんですけど、それはやろうと思ったらできるじゃないですか。プレッシャーある中で出来なきゃ、点も取れない。結局、最後に入っていくときに詰まってしまう。判断が遅いのか分からないですけど、そこの思い切りがないし、というのが分かっている。とにかく結果にこだわろうと思っていれば、自然に自分の中で打つかなと思っている」

―では昨年代表入りした大岩選手が刺激に
「正直、凄いと思います。あのチャンスをつかんだのは相当凄いと思います。本当凄いと思います。上手い、上手くない以前にチャンスをつかむということは選手として凄いと思います」

―予選で負けてU-20ワールドカップに出られなかった影響はかなり大きい
「全てはあそこ。Jへ行っているヤツに比べて経験が狭まっちゃった気がしています。世界大会に行っていれば相当違いました。それは分かっています。負けた後に切り替えができなかった。2年が終わって怪我してダラダラとなってしまって、3年でまた怪我して・・・。結構引きずってしまった。気にしていないつもりでやっていたけれど、かかっているプレッシャーが大学と代表とでは違いすぎた。キャプテンだったし、あんな負け方をしたので。今年の日韓戦のレベルも全然感じが違いました。あれは一生悔やまれる負けです。2-0まで行って、あの負けはサッカー知らなかったという負けでした。韓国は気持ちが強かった。あの反省が国際舞台で活かせるように、今はとにかくオリンピック代表に入りたい。一回練習に呼んでほしい。だから結果出すしかない。難しいのは分かっているから、大学で相当インパクトを残さないといけない思っています」

(取材・文 吉田太郎)

連載:「College star voice」

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