beacon

ヤングなでしこに見せつけた世界の宮間!!2点演出し貫録のオールスターMVP!!

このエントリーをはてなブックマークに追加

[9.9 なでしこオールスター Athena2-1Mirerva NACK]

 なでしこリーグ杯決勝(INAC神戸vs日テレ・ベレーザ)に先駆けて、なでしこリーグオールスター2012がNACK5スタジアムで行われた。リーグ杯決勝に臨む両チームを除いた8チームが、Athena(アテナ)とMirerva(ミネルバ)に分かれて観客を魅了した。

 ロンドン五輪銀メダルのなでしこジャパンから4名、U-20女子W杯銅メダルのヤングなでしこから3名が選出され、注目度の高い一戦となったオールスター。試合は前半16分にMF宮間あや(岡山湯郷)が出した浮き球のパスをDFラインの裏で受けたMF保坂のどか(千葉L)が決め、Athenaが先制した。

 反撃に出るMirervaは前半30分、DF土橋優貴(浦和L)の上げたクロスにFW荒川恵理子(浦和L)のボンバーヘッドが炸裂し、1-1の同点となった。

 停滞ムードが続いていたスタジアムが沸いたのは、後半28分だった。FKから宮間がPA内に入れてこぼれたボールを最後はFW松岡実希(岡山湯郷)が押し込み、Athenaが2-1とリードを奪った。

 このまま試合終了かと思われたが、ラスト10分となったところでスタジアムが再び歓声に包まれた。前日のU-20女子W杯3位決定戦に出場したMF猶本光(浦和L)とFW横山久美(岡山湯郷)がそろってピッチに登場。短い出場時間ながら、球宴を盛り上げた。

 2得点に絡む活躍を見せ、MVPを獲得した宮間は開口一番「楽しかったです」と笑顔を見せた。らしいスルーパスでアシストした1得点目については「狙いすぎるパスをすることがあって、それがチームのリズムに悪影響を与えてしまうことがあるんですけど、今日はいいかなと思ってやりました」と、オールスターならではのサッカーを楽しんだようだ。

 MF田中陽子(INAC神戸)のヤングなでしこでの活躍について聞かれると、「何とも思ってないです」と笑みを見せつつ、「でも彼女はすごい上手だと思います」と後輩を称賛した。

 歓声を浴びて「ヤングなでしこの注目度の高さを実感した」と言うのが、田中陽とともに一躍時の人となった猶本だ。「一生懸命やれば感じてもらえるものがあると思って。10分(の出場)だったら走り回っても大丈夫かなと思って、一生懸命走りました」。前日90分フル出場した疲れを感じさせず、ファン投票で選出された喜びをプレーで表現した。

 15日からは3か月ぶりになでしこリーグが再開される。「(リーグ戦が再開されるので)サッカー選手として幸せな日々を送りたいと思います」。主将として岡山湯郷を率いる宮間は待ち切れないといった様子で語った。浦和Lでレギュラー争いに挑む猶本は「ボランチで出たら、DFラインからボールを引き出して、前を向いて前線にボールを供給できるように。U-20でもできていた部分なので、それを続けていきたいと思います」と静かに闘志を燃やしていた。

(取材・文 奥山典幸)
▼関連リンク
なでしこリーグ2012特集ページ

TOP