マンチェスター・ユナイテッドとアーセナルは、かつてプレミアリーグの覇権を2分していた。しかし、その状況は変わったと、アーセナルのOBであるレイ・パーラーは指摘する。キャプテンであり、チームの得点源であったFWロビン・ファン・ペルシーのユナイテッド移籍を受け、パーラー氏はtalkSPORTのインタビューに応じ、7年間無冠のアーセナルはビッグクラブと対等に戦えないと語った。

「アーセナルがマンチェスター・ユナイテッドに選手を売却したのは、相当に久しぶりのことだ。記憶が正しければ最後に移籍したのは、フランク・スタプルトンが81年に移籍したのが最後だったと思う」とパーラーは語った。

「彼ら(ユナイテッド)は常に僕たちにとって最大のライバルだったからね。これまでもシティには多くの選手を売却して来た。でも、ユナイテッドはライバルだったからこそ、彼らにだけは選手を売っていなかった。アーセナルにとっては、本当に大きな打撃だろう。この移籍で得た資金でべンゲル監督には、新たな選手を獲得してほしいと思う」

　ユナイテッドが大型補強に動いたことについて、パーラーは「昨シーズン、優勝をシティに奪われたことが影響しているのだろう」と語る。

「優勝をシティにさらわれたことで、ユナイテッドはビッグネームを獲得する必要があった。チーム内の競争を激しくすることで、チーム全体の力を高めるのだろう。対するシティは、これまでほど目だった補強をしていない。でも、ユナイテッドはタイトルを獲得しに行っているよね。ファン・ペルシーとルーニーがいるなんて、とんでもない破壊力だよ」

　今もアーセナルを応援するパーラーは「アーセナルが放出した選手が敵として戻って来るのは悲しいこと。だが、来年になれば移籍金はゼロになるし、冬に放出するにしても、移籍金は格安になっていただろう。仕方のない部分もある」と語っている。