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チェルシーの復調を確信するGKチェフ「守備が整った」

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 クラブW杯で優勝の大本命に挙げられていたチェルシー。しかし、南米王者コリンチャンスに0-1で敗れ、世界一のクラブチームになるという悲願は達成できなかった。

 それでも、イングランドに戻ってからの彼らは復調している。23日に行われた第18節のアストン・ビラ戦では5戦無敗(2勝3分)の相手に8-0で大勝すると、26日の第19節ではノリッジに1-0で競り勝った。2試合連続無失点で勝ち点3を獲得できたことに、04-05シーズンからクラブのゴールマウスを預かるGKペトル・チェフも「モウリーニョが率いていた頃のチェルシーが戻ってきた」と、確かな手応えを口にしている。

「1-0で勝つというのは、素晴らしいことだ。自分たちが立ち直ったこと、そして組織的であることを示す結果だからね」と、チェフは胸を張る。ロベルト・ディ・マッテオ監督が最後に指揮を執った10試合では、20失点を喫し、無失点試合はなかった。だが、ラファエル・ベニテス監督就任後のチェルシーは、11試合で8失点しか許していない。

「良い傾向だと思うよ。僕たちは、アストン・ビラに8-0で勝った。その後の試合は難しいものだ。なぜなら、誰もが『次も勝てるぞ』と考えてしまいがちだからね。それでも、僕たちは我慢強く戦い、1点を挙げて勝つことができた。ノリッジは素晴らしい戦いを見せていた。だからこそ、勝ち点3、無失点、そしてゲームをコントロールできていたということは、余計にポジティブになってくる」と、チェフは続けた。

 モウリーニョが指揮を執り、半世紀ぶりのリーグ優勝をもたらしたときのチェルシーは、シーズンを通じて15失点しか喫していない。そのうちホームでの失点数は、わずかに5だ。週末のエバートン戦でクラブの外国人選手としての新記録となる通算400試合出場を果たすチェコ代表GKは、当時のような強さが戻ってきたと語る。「より組織的になったように見える。それがこれまでとの違いだろうね。あまりにも多くのゴールを失ってきた。とてもオープンな戦いを見せていたけど、突然、チームとして良い守備ができるようになった。ポイントは、チーム全体で守ることができるようになったことだ」。

 具体的に、何が良くなったのか。チェフは、前線の選手たちの守備が改善されたことを挙げている。「多くの失点を喫していチームが、以前のように得点するのが難しいチームに変貌した。チームにとって、大きな助けになる。うちには点を取れる質の高い選手がいる。でも、守備は全員でやらないと機能しない。攻撃的な選手が多いチームだから、ときどき、守備へ移行する瞬間に間違った判断をしてしまう。(ベニテス就任後)改善されたのは、ボールを失った直後のプレッシングだ。相手の攻撃を遅らせることができるようになり、守備の組織を再編成する時間がつくれるようになった。これが一番の変化だと思うよ」と、説明している。

「監督と話し合い、状況に応じてどうピッチ上で対応すればいいかが理解できている。彼(ベニテス)は、僕たちがピッチでやっていたこととは、少し違った考えを持っていた。それがうまく機能している状況だ。これが今後も、シーズン終了まで続くように願っているよ。ボールを失ったとき、守備への切り替えが良くなったのは間違いないし、それが大きな違いになっているからね」

 欧州スーパー杯に敗れ、欧州チャンピオンズリーグもクラブ史上初のグループステージ敗退となり、追い打ちをかけるようにクラブW杯でも優勝を逃したチェルシー。それでも、プレミア・リーグの覇権奪還という命題に向けて、チームは前進している。

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