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本田不振の原因は? 地元記者の分析は…

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フィジカル面での疲労、移籍破談の影響…

 CSKAモスクワは2日、チャンピオンズリーグ・グループステージ第2節で、ビクトリア・プルゼニと対戦する。この一戦を前に、ロシア『スポーツ・エクスプレス』のドミトリー・ギリン記者が、最近の試合で精彩を欠いている日本代表MF本田圭佑について分析した。

 ギリン氏は「本田が危機にあるのは明らかだ。試合のたびにひどいプレーをしている。だから、我々は何が起きているかを知りたい」とコメント。本田不調の原因として、まずは肉体面での疲労を挙げている。

「まずは冬に彼がひざを負傷したことを振り返るべきだろう。彼は1月と2日、チームのキャンプに加われなかった。治療は4月末まで続いた。そこから彼は、ほぼすべての試合に出て、疲れてしまっている。夏も休めなかった。コンフェデレーションズカップに出場したからだ」

「そのため、フィジカルの問題が大きい。今季の出だし、特にスーパーカップのゼニト・サンクトペテルブルク戦で、本田が良いプレーをしたのは事実だ。だが、本当の土台がなければ、それを長く続けることはできない」

 次に、ジリン氏は精神面での影響を指摘している。本田はこの夏、ミランへの移籍が目前と言われたが、最終的に両クラブが合意に達せず、移籍は実現しなかった。

「2つ目の理由として、精神的なことがあり得るだろう。彼のプレーが良くなくなったのは、9月の始めからだ。移籍市場が閉まり、ミラン移籍が破談してからである。すでに彼はミランと(事前)契約をしているとの噂もある。私は、彼のプロ意識を疑問視したくない。だが、精神的に影響されているのかもしれない。(移籍破談への)落胆を乗り越えられていないということもあり得る」

 さらに、ジリン氏はCSKAに負傷者が出ていることも関係していると見ている。

「加えて、本田は(アラン・)ジャゴエフや(ラスムス・)エルム、(ゾラン・)トシッチとの間に良い理解があった。今は(スティーブン・)ツーバー、ビチーニョ、(ゲオルギ・)ミラノフとプレーしなければいけない。そして本田は、彼らのことを十分に知っていない」

 ジリン氏は、負傷者が戻ってくれば、レオニド・スルツキ監督が本田をベンチメンバーとする可能性もあると続けた。

「本田は危機を乗り越えられるだろうか? 今後2か月で調子を取り戻すと期待するのは合理的だろうか? おそらくは、ノーだろう。論理的なのは、彼をベンチに置くことだろうが、スルツキ監督にはそれができない。単に代役がいないからだ。監督は待たなければいけない」

「ようやくエルムがフィットし、ジャゴエフもこれから戻ってくる。そうすれば、監督はスタメンに関してより柔軟になるだろう。必要ならば、本田をベンチに置くはずだ」

 その上で、ジリン氏は、本田の復調もあり得ると付け加えている。

「今は、プルゼニ戦と日曜のディナモ・モスクワ戦を待つ必要がある。それから代表ウィークに入り、本田が心身ともに回復するかもしれない。結局のところ、彼というカードを完全に取り除くにはまだ早すぎるのだ」


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