[11.23 ブンデスリーガ第13節 ドルトムント0-3バイエルン]

　ブンデスリーガは23日、第13節2日目を行い、首位バイエルンは敵地で2位ドルトムントと対戦し、3-0で快勝した。首位攻防戦を制し、5連勝を飾った王者は開幕から11勝2分と無敗をキープ。昨季から続くリーグ戦連続不敗記録も38試合に伸ばし、ブンデスリーガ記録を更新した。

　昨季の欧州CL決勝で頂点を争ったドイツ2強の直接対決。CL決勝ではバイエルンが2-1で競り勝ったが、今季のドイツスーパー杯ではドルトムントが4-2でリベンジを果たした。約4か月ぶりの再戦となった頂上決戦は、バイエルンが3-0の完勝をおさめた。

　バイエルンはフランス代表MFフランク・リベリを故障で欠いたが、ドルトムントも守備陣に多数の負傷者を抱えて大一番に臨んだ。ドイツ代表のDFマッツ・フンメルスとDFマルセル・シュメルツァーが19日のイングランド戦で負傷。DFネベン・スボティッチも長期離脱中で、20日に獲得を発表したばかりのDFマヌエル・フリードリヒがさっそく先発となり、DFソクラティス・パパスタソプロスとCBを組んだ。

　劣勢が予想されたドルトムントだが、ホームの大観衆の後押しを受け、積極的な入りを見せた。前半3分、MFマルコ・ロイスの左クロスを受けたFWロベルト・レバンドフスキがトラップから左足でシュート。いきなりビッグチャンスを迎えたが、大きくゴール上に外してしまった。

　前半29分にはGKロマン・バイデンフェラーのパントキックをレワンドフスキが頭でそらし、ロイスが抜け出した。しかし、ここはGKマヌエル・ノイアーがビッグセーブ。先制点を許さなかった。バイエルンも同35分、右クロスからFWマリオ・マンジュキッチがバイシクルシュートを放つが、今度はバイデンフェラーが好セーブ。両守護神が好守を見せ、前半はスコアレスで折り返した。

　バイエルンは後半11分、マンジュキッチに代えてMFマリオ・ゲッツェを投入する。負傷のためドイツスーパー杯を欠場していたゲッツェにとっては初の古巣戦。ドルトムントの下部組織で育ち、将来を嘱望されながら最大のライバルであるバイエルンへ電撃移籍したゲッツェに対し、ジグナル・イグナ・パークのドルトムントサポーターは耳をつんざくようなブーイングを浴びせ続けた。

　ゲッツェを1トップで起用したジョゼップ・グアルディオラ監督は後半19分、DFジェローム・ボアテングに代えて故障明けのMFチアゴ・アルカンタラをピッチに送る。8月24日のニュルンベルク戦以来、10試合ぶりの復帰となったチアゴは中盤に入り、MFハビ・マルティネスが最終ラインに下がった。

　敵地で0-0の展開ながら積極的に動くペップ。その采配がズバリ的中した。後半21分、MFトーマス・ミュラーが右サイドから中央へグラウンダーのクロス。ゲッツェが正確なトラップでボールをコントロールすると、右足アウトサイドにかけた技ありのミドルシュートをゴール左隅にねじ込んだ。

　両手を小さく上げてゴールパフォーマンスを自重したゲッツェにチームメイトが次々と駆け寄り、歓喜の輪が広がる。古巣相手の強烈な一撃。バイエルンサポーターが喜びを爆発させる中、ドルトムントサポーターは沈黙に包まれ、かつての教え子の手痛い恩返し弾にユルゲン・クロップ監督は唇をかみ、小さく首を振った。

　それでも気落ちすることなく、同点ゴールを目指すドルトムント。後半26分にはカウンターから決定機をつくり、DFケビン・グロスクロイツの右クロスをMFヘンリク・ムヒタリアンが胸トラップで落とし、右足を振り抜いたが、ノイアーの体を張ったセーブに阻まれる。直後に2選手を同時交代。ムヒタリアンとMFヤクブ・ブラスチコフスキが下がり、FWピエール・エメリク・オーバメヤンとMFヨナス・ホフマンがピッチに入った。

　後半28分にもロイスが決定的なシュートを打ったが、ノイアーのビッグセーブに遭うなどバイエルンの牙城を崩せない。同34分、最後のカードを使ってMFスベン・ベンダーに代えてDFウカシュ・ピシュチェクを投入。昨オフに右臀部の手術を受け、長期離脱となっていたピシュチェクは今季初出場。サポーターも大きく沸く中、同36分にはピシュチェクの右クロスからレワンドフスキがシュートを狙うが、オフサイドの反則を取られる。なかなか同点ゴールを奪えず、前がかりになったところをカウンターで突かれた。

　バイエルンは後半40分、チアゴの1本のロングフィードにMFアリエン・ロッベンが反応。一気にPA内へ進入すると、左サイド角度のない位置からチップキックでGKの頭上を越し、追加点を奪った。同42分にはMFフィリップ・ラームの右クロスをミュラーが右足で流し込み、3-0。敵地でドルトムントを粉砕し、勝ち点7差を付けた。

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