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ブラジル国内リーグで大暴動 3名が重傷

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W杯開催国で衝撃の光景

 8日に開催されたブラジル全国選手権の第38節、アトレチコ・パラナエンセ対バスコ・ダ・ガマの一戦で、大規模な暴動が起きた。複数メディアが伝えている。

 アウェーのバスコ・ダ・ガマにとっては、残留がかかった最終節で悲劇が起きた。アトレチコ・パラナエンセが1-0でリードしていた17分頃、スタンドの一部でサポーター同士がもめ始めると、大乱闘に発展。これを受けて試合が止まり、警察や消防団が介入しなければいけない事態となった。警察のヘリコプターも出動。麻酔銃も使われたと伝えられている。

 映像では、倒れて意識を失った様子の男性に殴る蹴るの暴行が働かれる衝撃的な場面も映し出された。一部報道では死者が出たとも言われているが、アトレチコ・パラナエンセの会長はこれを否定している。報道によると、3名が病院へ運ばれて重傷とのことだが、命に別条はない模様。

 試合は警察が介入し、負傷者を保護した後に約1時間の中断を経て再開。5-1でアトレチコ・パラナエンセが勝利した。

 バスコ・ダ・ガマのロベルト・ディナミタ会長は「私から見て、試合を続けるべき事態ではなかった。しかし、私からチームを引き下げさせることはできなかった」と述べている。

 選手たちのショックは大きかったようで、アトレチコ・パラナエンセのルイス・アルベルトは、「一人の青年が倒れているのに何度も蹴り飛ばされていた。人間だったら、そんな行為は止めなければいけない。僕たちは止めてくれと言ったけど、聞いてくれなかった。20年のキャリアでこんな光景は初めてだった。ワールドカップが行われるのに、全世界がこの光景を見てしまった。ここには家族もいるのにこんな非人道的なことが起こるなんて…。この惨劇は、僕の記憶に永遠に刻まれることになる」と、涙ながらにコメント。

 バスコ・ダ・ガマのファグネルは、「悲しむべきことが起きてしまった。二度と起こらないことを願う。大衆のリアクションに恐怖を感じている」と話したそうだ。

 報道によると、スタジアム内部は警察ではなく、民間の警備会社が警備を担当していたという。警備の甘さを指摘する声もありそうだ。
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