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サハ氏、反人種差別の「バナナ」キャンペーンに疑問

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「笑い飛ばすべきじゃない」

 元フランス代表FWのルイ・サハ氏は、バルセロナDFダニエウ・アウベスの行動から世界に広がった反人種差別キャンペーンについて、問題が誤った形で捉えられる危険があるとして疑問を呈している。

 先月27日のビジャレアル戦で、D・アウベスは観客席から人種差別的意味を込めて投げ入れられたバナナを食べるという行動に出た。試合後にはチームメートのFWネイマールら多くの選手がこれに賛同し、バナナを食べる姿をソーシャルメディアに投稿することで人種差別反対の意志を表す動きが全世界に広まった。

 だが、自身もイングランドやイタリアでプレーした際に差別行為を受けたサハ氏は、このキャンペーンに疑問を感じる部分もあるようだ。イギリス『インディペンデント』などが同氏のコメントを伝えた。

「リアクションが起こったことはうれしく思うよ。でも、みんながこれを笑い飛ばしているという事実は好きになれない」

「何も面白がるようなことじゃない。まるで誰もがこう言っているようだ。『何も変えることはできないから、笑い飛ばしてしまおう』ってね」

 NBAでは先日、人種差別発言を行ったとされるロサンゼルス・クリッパーズのオーナーが永久追放処分を受けるとともに、巨額の罰金処分を科された。こういった対処こそが効果的だとサハ氏は主張する。

「僕が言うことを信じてほしい。こういうことが起きれば、人々の振る舞いは変わるはずだ。ファンが人種差別的な行動をしたクラブにそうする(多額の罰金を科す)ことが可能なら、そうすればいい。それが受け入れられないことだという、世界に向けての強いメッセージになるだろう」

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