単なる偶然で片付けるには、あまりにも興味深い数字だ。28日に行われたプレミアリーグ第28節のアーセナル戦で2ゴールを記録し、チームを3-2の勝利に導いたマンチェスター・ユナイテッドFWマーカス・ラッシュフォードにまつわる数字が、話題となっている。

　25日のヨーロッパリーグ・ミッティラン戦でデビューすると、いきなり2ゴールの活躍を見せた新星は、アーセナルとの大一番でプレミアデビューを飾る。そして、プレミアリーグのデビュー戦でも再び2ゴールを挙げたのだ。

　勝利とゴールの遠いシーズンを過ごしていたユナイテッドファンにとって、ラッシュフォードは救世主のような存在だろう。元フランス代表FWティエリ・アンリ氏も絶賛する若者は、今後のユナイテッドを背負っていく存在となるかもしれない。

　そんな未来を予感させるのが、FWウェイン・ルーニーとの運命的な符号だ。ルーニーがプレミアリーグで初めて2ゴールを決めたのは、2004年2月のサウサンプトン戦(3-3)だった。当時エバートンに所属していたルーニーは、このとき18歳120日。そしてアーセナルから2ゴールを挙げた日、ラッシュフォードも18歳120日だったのだ。

　ミッティラン戦でラッシュフォードは18歳117日でゴールを決め、故ジョージ・ベスト氏が51年に渡って保持していた記録を上回り、欧州の大会におけるユナイテッドの歴代最年少得点者となった。その3日後には、プレミアデビュー戦で初ゴールを挙げたユナイテッド史上最年少選手となった。

　試合ごとに最年少記録を打ち立てている新星とユナイテッドで通算244ゴールを挙げ、今季中にもFWボビー・チャールトンの持つ249得点というクラブ史上最多得点記録を更新しそうなルーニーとの興味深い数字の一致。それは、サッカー界を代表するスターの誕生を暗示しているのかもしれない。

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