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小野伸二がUEFAカップで残した伝説とは?元指揮官とエースが振り返る天才の記憶

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 元日本代表MF小野伸二フェイエノールト時代に残した逸話がオランダ『FOXスポーツ』のドキュメンタリー番組内で語られている。

 フェイエノールトが最後に主要な国際タイトルを手にしたのは2002年、UEFAカップ(現ヨーロッパリーグ)だ。決勝ではホームのフェイエノールト・スタディオンでドルトムントを3-2で下して、2度目の栄冠に輝いたが、同大会で苦戦を強いられたのが準々決勝のPSV戦だ。

 一戦目を1-1で終え、二戦目をホームで迎えたフェイエノールトは120分間を終えて1-1となり、PK戦へと突入した。キッカーとして登場した小野はペナルティースポットまでリフティングで歩いていき、シュートもゴール左隅へ決めた。大舞台での緊迫した場面でのこの落ち着きにファンは「伝説」と語り、当時の指揮官であるベルト・ファン・マルバイクも以下のように振り返っている。

「彼があのようにやったのは傲慢ではないよ。彼に合ったやり方なんだ。我々にはこれほど自信を持って臨んでいる選手がいるんだという合図になったね」

 また、当時フェイエノールトのエースストライカーであった元オランダ代表FWピエール・ファン・ホーイドンクも「言えるのは信じられないほどリラックスしてやっていたということだ。彼の中の何かが『ペナルティースポットまでジャグリングで行かなければならない』としたんだろうね」と驚きとともに話している。

 結果としてフェイエノールトはこのPK戦を制し、優勝という大きな目標を達成した。日本の天才が残したプレーは記録には残らずとも、フェイエノールトファンや関係者の“記憶”に深く刻み込まれている。
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