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“フランツ”長谷部、全幅の信頼を寄せられ「監督から『君の経験を活かしてくれ』以外は何も言われない」

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フランクフルトに所属する日本代表MF長谷部誠

 フランクフルトに所属する日本代表MF長谷部誠が、ダルムシュタットとのダービー戦を前にチームを率いるニコ・コバチ監督について、ドイツ紙『FAZ』のインタビューで語った。

 思慮深さ、好奇心、リーダーシップなどから、長谷部を「将来的に監督になる宿命にある選手」と表現した『FAZ』は、コバチ監督は自身のお手本となるかと質問。同選手は以下のように答えている。

「コバチ監督は、とても素晴らしい監督ですね。ピッチの上では戦術を重視し、モチベーションを高める手腕にも優れています。そしてチームの結束力を高める術も知っていますね。さらには規律を重んじる監督で、ハードワーカーです。選手にとっては、肉体的にもメンタル的にも厳しい時もありますけど、僕らには必要なこと。個人的には、コバチ監督以前は、少しゆるかったと思っています。コバチ監督は、僕らのポテンシャルを引き出してくれたし、多くの選手が成長できたと感じていますね」

 コバチ監督のトレーニングは厳しく、長谷部も「何人かの選手にとってはハード過ぎるかもしれないですね」と語っているが、ブンデスリーガの経験が豊富なベテランにとっては全く問題ないようだ。

「ボルフスブルク時代、フェリックス・マガト監督の下でトレーニングしていましたから。マガト監督のトレーニングの方がもっとハードでしたよ。だから驚きは何もないし、何も怖くないですね」

 そして「ここ最近で一番コンディションが良いのでは?」という質問に対して「そうかもしれないですね」と答えた長谷部は、自身のコンディションの良さに関してもコバチ監督のトレーニングの恩恵を受けていると話す。

「ハードで、集中的で、バリエーションに富んだトレーニングで僕ら全員が良くなりました。コンディション面では、僕らは新しい次元に到達しましたね」

 また、コバチ監督のコンバートによって現在は3バックの真ん中でのプレーが続く長谷部ではあるが、お気に入りのポジションはあくまで別にあるようだ。

「いつも言うんですけど、お気に入りのポジションはボランチ。それは引退するまで変わらないです。それでも今のポジションでのプレーはとても快適ですね」

 そして、PKキッカーにも任命されるなど、相変らずコバチ監督からは全幅の信頼を寄せられているようだ。

「監督からは、『君の経験をチームのために活かしてくれ』といつも言われています。それ以外はあまり何も言われないです。監督は僕の能力を理解してくれていて、信頼もしてくれています。良いプレーをすることで、監督の信頼に応えていきたいですね」

 現在、ブンデスリーガで3位につけるなど、好調を続けるチームではあるが、長谷部は自分たちのことをトップチームだとは、考えていない。

「まだトップチームではないですよ。ダルムシュタット戦、フライブルク戦、ボルフスブルク戦など負けてはいけない試合がありました。アウェーでもっと勝ち点を獲得していかなければならないですね」

 最初の目標である勝点40、さらにはCL・EL出場権獲得のためにも、まずは5日のダルムシュタット戦が重要になってくるだろう。そして、クラブのSDから「日本のフランツ・ベッケンバウアー」と呼ばれ、何人かのチームメイトからも「フランツ」と呼ばれている長谷部誠のプレーがチームを勝利に導くかに注目だ。

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