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「ドルトムントCEOの発言は“計算済み”」トゥヘル解任報道に関して持論を語るOB

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ドルトムントのトーマス・トゥヘル監督

 かつてドルトムントでプレーした元ドイツ代表DFのクリストフ・メッツェルダー氏は、ハンス・ヨアヒム・バツケCEO(最高経営責任者)のトーマス・トゥヘル監督に対する発言は計算されたものだと考えるようだ。ドイツ紙『ライニシェ・ポスト』が伝えている。

 先月のバス爆破事件で、トゥヘル監督は試合がその翌日に開催される決断に「意見をすることができなかった」と語り、UEFAを強く批判していた。それに対し、バツケCEOは先週に公開されたインタビューで、監督や選手たちは実際には意見を問われていたことを明かし、両者の間に確執が生まれていることをうかがわせた。

 同CEOはそのインタビューで、翌日開催を批判したことに対して戸惑ったかと聞かれると、「部分的に」と返答。さらにこの件で自身と監督との間で意見の食い違いがあったことを、「それは確かだ、イエス」と認めている。それらの発言が国内で大きな波紋を呼んだ。全国紙『ズュートドイチェ・ツァイトゥング』では同監督に対する選手やスタッフによる批判の言葉が引用されるなど、各メディアではもはや今夏以降の続投の可能性がないという見解が述べられている。

 一方で、ドルトムントのミヒャエル・ツォルクSD(スポーツディレクター)は「(インタビュー公開の)タイミングは計算されたものではまったくない」と強調しつつ、「一言だけでこれほどの騒ぎに発展したことには驚いている」とクラブ側のトゥヘル監督の立場を意図的に弱めたことを否定している。また同監督の代理人を務めるオラフ・マインキング氏は「『これほどの反響を呼び起こすつもりではなかった』と伝えられた」とも明かしている。

 だがメッツェルダー氏は「両者の関係に問題があるのは確か。引き金となったのは感情的になった状況でのテレビインタビューではなく、(クラブ側が)確認し、公開の許可が下された印刷されたものだからね。ハンス・ヨアヒム・バツケはその言い方が反応を招くことはわかっていたはず。そう考えると、これは作戦の一部だったことになる」とコメント。また、ここ数日やや協調的な姿勢が示されていることについては「今、公に出されている声明は何も信じられないよ」と続けた。

 トゥヘル監督が来シーズンもドルトムントを率いる可能性については「まずスポーツ面における結果を見なければいけない。ドルトムントが来季チャンピオンズリーグ本選への出場権を得て、DFBポカールも優勝するとなれば、そのような決断を下すことを公に売り込むのは無理ではないかもしれないが、難しいのは確かだね。だがとりわけ、どんな選択肢があるのか考えなければならない。(ユルゲン・)クロップ、そしてトゥヘルの後を継ぐ人を見つけるのは極めて難しいからね」と話した。

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