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開幕6連勝インテル、3連敗ミラン…ミラノ勢指揮官が“明”と“暗”を語る

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明暗分かれたミラノ勢

 セリエAは28、29日に第6節を行い、インテルは3-1でサンプドリアを下して開幕6連勝。一方、ミランフィオレンティーナに1-3で3連敗となり、今季4敗目を喫した。

 今季はスタートの差が大きく出たミラノ勢2クラブ。インテルはFWロメル・ルカクやDFディエゴ・ゴディン、MFステファーノ・センシといった新戦力がヒットし、またアントニオ・コンテ監督はモチベーターとして選手たちの士気を上げることに成功した。ミランはジャンパオロ監督のもとで戦術構築に出たが、現状の戦力にすでに限界が見え始めている。

 6試合で3ゴール2アシストとインテル好調の一端を担うセンシは、クラブ公式サイトでチームの雰囲気を語る。「チームメートは僕が心地よく感じられるよう助けてくれる。これはとてもプラスに働くね」と新天地に順調に馴染んでいる様子。「僕らは絶え間なく成長している、もっと難しい局面はやってくるだろう。でもそれに立ち向かうだけの準備を固めているよ」と自信を見せ、「チームのクオリティ?僕らは団結し、手堅く、誰もが全力を尽くしている」とここ数シーズンとの違いを予感させている。

 コンテ監督も同公式サイトで選手たちをねぎらう。FWアレクシス・サンチェスの退場というアクシデントはあったものの、「チームが崩れる可能性もあったが、選手達は課題を全うしメンタル的にも正しい道のりにあることを示した」とご満悦。「選手たちは喝采を受けるに相応しい」と最大限の評価を下した。

 さらに指揮官は新体制スタート時から身を粉にしてくれた選手たちを語る。「選手たちとともに働けば働くほど、彼らは知識を吸収してくれる。我々は初日からハードワークに徹した。彼らには感謝したい。この6連勝はハードワークの結果というだけでなく、同僚たちが望んだことを共に行うという心構えの結果でもある。選手達が試合を読むことができる事実を嬉しく思っている」と序盤戦の快進撃に目を細めた。

 一方、名門ミラン復活の舵を取ることになったジャンパオロ監督は曇った表情が続く。攻撃陣は得点から遠ざかり、第6節までの4得点中2得点はPKと、攻撃の形が効果を発揮できていない。指揮官は「このチームはともに練習してこなかったかのようだ」と嘆き節だ。『フットボールイタリア』が『スカイスポーツイタリア』のインタビューを伝えている。

 同サイトによると、30年間で開幕6試合で4敗を喫したのは初のことだという。ジャンパオロ監督は「今節は個々人のレベルがひどく、組織的プレーは皆無だった」と無念を語った。

 逆境の中でも進むしかない。指揮官は「責任はもちろん私にある。しかし私は自分のアイデアを信じているのでこのまま進んでいくつもりだ」と背水の陣の覚悟。「すべての選手たちを最大限に活用し、できる限り優れたチームにしないといけない。ともに戦うことで困難を克服できる。負荷を共有してともに働かないと、個々の実力も発揮できない。ハーフタイムに彼らに言った言葉です」。解任も囁かれている中、指揮官は難しい状況でも光明を見つけようとしている。

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