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「私の血液から抗体が…」アタランタ指揮官ガスペリーニ、新型コロナに感染していた

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ジャンピエロ・ガスペリーニ監督

 アタランタ指揮官、ジャンピエロ・ガスペリーニが、自身が新型コロナウイルスに感染していたと証言している。

 イタリア人指揮官は『ガゼッタ・デッロ・スポルト』に対して「実はUEFAチャンピオンズリーグ(CL)のラウンド16、敵地でのバレンシア戦の前日(3月9日)から気分が悪かったんだ」と明かした。

「バレンシア戦の前日から体調を崩していたんだ。その時“これではバレンシア遠征はできない……。まだやるべきことがたくさんあるんだ”と考えていたよ。結局スペインに渡り、試合当日の午後は特に状態が悪化してね。ベンチにいたけど目は霞んで見えるし、ずっと倦怠感に苛まれていた。それから2日は夜も眠れなかったね。発熱はなかったんだけど、明らかにあの感染症の兆候だと自覚していた」

「トレーニング場の近くに病院があって、当時は2分ごとに救急車が通っていた。まるで戦場の音のように聞こえていた。私も検査を受けるべきではないかと思っていたんだが、3月14日にちょっと負荷のあるトレーニングを行ってね。ランニングマシンで1時間ほど、10キロを問題なく走りきって、大丈夫かなと思ったんだ……」

 ガスペリーニは「だがその翌日、ミシュランの星を獲得したアタランタのサポーターからご馳走とドンペリをもらってね。それを口にしたら味がしなかったんだよ。“なんだこれは……まるで水だ”と思いながら。そう、私は味覚を完全に失っていたんだ」と続け、3月15日時点で味覚障害があったと振り返った。

「私はそれからトレーニング場で3週間ほど自主隔離に入った。トリノの家に戻ったあとも、妻や子どもたちとの距離を意識していた。この間、発熱は一度もなかったので綿棒のあの検査はしていなかったんだけどね。ただ、10日ほど前に検査を受け、私の血液から新型コロナウイルスの抗体が見つかった。それでもあの病気は再感染の可能性があるらしいし、私はまだ安全とも言い切れない」

 自身が感染していたと明かしたガスペリーニは、セリエA再開に向けた気概も示している。

「ベルガモは悲劇の中心だった。街はシャッターだらけで、家族を失ったチームスタッフもいる。何が起こったのかを理解するまで、今後何年も要するだろう。我々アタランタはベルガモが立ち直るための力添えをしたい。そのための支えになりたいんだ。みんなの痛みと喪を尊重しながら、できる限りのことをしたい。ロックダウン中にベルガモを去った選手もいなかった。選手たちもこの街を元気づけたいと思っているよ」

 アタランタは3月24日、GKマルコ・スポルティエッロが新型コロナウイルスに感染したことを発表。これがアタランタから公表された初の陽性ケースだった。ガスペリーニ監督がいつ感染していたのかは現時点で不明だが、バレンシアを下して準々決勝進出を決めた、CLラウンド16第2戦の3月10日時点ですでにウイルスに侵されていた可能性も十分にありそうだ。

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