beacon

シメオネ、熱狂失われたワンダでの初試合終えて…「人々の肉体こそなかったが魂はあった」

このエントリーをはてなブックマークに追加

 20日のラ・リーガ第30節、アトレティコ・マドリーは本拠地ワンダ・メトロポリターノでのバジャドリー戦に1-0で勝利した。ディエゴ・シメオネ監督は、苦しみながら手にした勝ち点3に喜びを表している。

 アトレティコはボールを保持しながらゴールを狙ったものの、バジャドリーの堅守に苦戦。81分にセットプレーからMFビトロがヘディング弾を決め、何とか勝利を収めている。勝ち点を52としたチームは、前日にバルセロナと引き分けたセビージャと並び、得失点差で3位に浮上した。

 シメオネ監督は、次のように試合を振り返っている。

「とても重要な勝利だ。バジャドリーは彼らのホームでの一戦でも、カウンターを仕掛けるために攻撃におけるすべての道を塞いだ。前半はスコアを動かせる状況こそ生み出したがそうできず、後半は素晴らしい規律のチームを相手に時間との勝負を強いられた。私たちはギリギリ勝てるか、はたまた負けるかというところだったが、次のレバンテ戦のことを考えるための素晴らしい結果を手にできたね」

 アトレティコにとっては、これがラ・リーガ再開後初となるワンダでの一戦だった。スペイン屈指とされる熱狂が失われたワンダだが、シメオネ監督は激しい身振り手振りと叫び声でチームを鼓舞し続けた。

「(無観客でも)私は変わらない。人々がいるかどうかでリアクションを取っているわけではないし、いつも通りに振る舞うさ。そして人々の肉体こそなかったが、魂はそこにあったんだ。チームは重要な勝利を引き寄せるゴールを奪うまで、本当に力を尽くしていた」

 シメオネ監督はまた、3日おきに試合を戦い続ける過密日程で結果を出すためには、チームの全選手が重要になることを強調した。

「全チームがローテーションをしているし、チーム全体が定めた目標達成の鍵となることに疑いの余地はない。自分が重要な存在であると、全員に考えてもらいたい。インテンシティーの低下や、暑さも敵となる? あらゆる状況に適応しなくてはならない。勝利することこそが大切なんだ」

 その一方で、本来のポジションであるボランチではなく、サイドハーフやトップ下の選手として輝くMFマルコス・ジョレンテについては、こう語った。

「私たちはこれまでも、様々なポジションでプレーできる選手たちを擁してきた。マルコスは力強さと迫力のあるプレーを見せる。前半はそのインテンシティーでもって、右サイドから相手の守備を壊しにかかった。それが私たちが必要としていたことだ。もし彼が可能性を与えてくれるならば、まず選手本人にとって素晴らしい。出場機会が増えることになるわけだし、私たちにしてみれば彼をボランチのほか、右サイドハーフやストライカーとして起用する選択肢を得られることになる」

 アトレティコはこの試合のキックオフ直前、シメオネ監督を指導したラドミール・アンティッチ氏らクラブと関係の深い人々含め、中断期間中に亡くなった人々に黙祷を捧げた。

「空っぽのスタジアムで、音楽とともに黙祷を捧げる。純粋に心が動かされることだ。彼らは私たちを置いていってしまった。しかし同様に、アトレティコ・デ・マドリーのために多くのものを残してくれた」

●リーガ・エスパニョーラ2019-20特集
●久保建英の試合はDAZNで!!いまなら初月無料!!
世界のサッカー情報はgoal.com

TOP